公募受付中(切れ目のない公募)

石川県なりわい再建支援補助金とは?

震災・豪雨からの再建に取り組む石川県内の事業者さまへ。施設・設備の復旧費用を最大15億円まで支援する石川県なりわい再建支援補助金について、対象者や補助額、申請の流れをわかりやすくまとめました。

最終更新日: 2026.07.13|監修: 行政書士法人クロノス(代表社員 黒川光智)

どんな補助金?(制度概要)

石川県なりわい再建支援補助金は、令和6年(2024年)能登半島地震および令和6年奥能登豪雨により被害を受けた石川県内の中小企業・小規模事業者等を対象に、工場や店舗などの施設、生産機械などの設備の復旧・整備にかかる費用の一部を、国と石川県が補助する制度です。

個人が所有する財産の復旧は、災害が原因であっても自己負担が原則とされています。この補助金は、被災地域の経済と雇用の早期回復を図ることを目的に、特例的に措置されているものです。石川県内に事業所を持つ事業者であれば、業種を問わず対象になり得ます。

項目内容
正式名称石川県なりわい再建支援補助金
実施機関石川県(申請書類の提出先・問い合わせ先は金沢事業者支援センター)
補助上限額15億円(1事業者あたり)
補助率3/4(中堅企業等は1/2)
受付方式公募回制。令和8年度は切れ目のない公募スケジュールで実施

2026年度の公募のポイント

令和8年度(2026年度)の公募における主なポイントは次のとおりです。

  • 令和8年度も切れ目のない公募スケジュールで実施され、第1次から第7次までの公募回が設定されています。ある回の締切を過ぎても、間を置かずに次の回の受付が始まる運用です
  • 事前着手制度(交付決定を受ける前に着手した復旧費用を、特例的に補助対象とする制度)は、能登3市3町(七尾市・輪島市・珠洲市・志賀町・穴水町・能登町)で継続していますが、それ以外の地域では令和8年3月31日をもって終了しています
  • 交付申請の提出書類が一部見直され、確認書類の提出が不要になった項目があります。復旧施設の登記簿謄本は、交付申請時ではなく実績報告時の提出に変更されました

申請の類型

復旧の方法によって、大きく3つの類型に分かれます。

施設復旧

被災した事務所・倉庫・工場・店舗などの施設を、修繕または建て替えによって復旧します。原則は修繕ですが、全壊または大規模半壊に相当するなど修繕が困難な場合は、建て替えも対象になり得ます。

設備復旧

被災した生産機械などの設備を、修繕または入替えによって復旧します。入替えを対象にするには、修理が不能であることの証明や、入替え後の設備が被災前と同等品であることを示す確認書などが必要です。

新分野事業

従前の施設・設備をそのまま復旧しても事業再開や売上回復が難しい事業者は、新商品の製造ラインへの転換や異業種展開など、新たな需要開拓につながる取組にかかる整備費用も対象になり得ます。ただし補助上限は、従前の施設・設備を原状回復するのに必要な経費を基準に算定されます。

補助上限額・補助率

事業者区分補助率補助上限額
中小企業等(小規模事業者・個人事業主を含む)3/4以内15億円
中堅企業・みなし中堅企業(資本金または出資金10億円未満)1/2以内15億円
大企業・みなし大企業原則対象外(中小企業等への貸付施設等は1/2以内)15億円

定額補助(特例)とは

新型コロナウイルス感染症の影響を受け、かつ過去の災害からの復旧・復興に取り組む途上でさらに今回の災害に遭った事業者など、複数の要件をすべて満たす場合には、上限5億円の範囲で補助率10/10(国2/3・県1/3、自己負担なし)となる「定額補助」の特例が用意されています。要件の判定が複雑なため、該当する可能性がある方は事務局への確認をおすすめします。

※補助上限・補助率・対象経費は公募回により変わります。申請前に最新の公募要領(各実施機関の公式情報)を必ずご確認ください。(本ページ最終確認: 2026-07)

対象となる事業者・要件

補助対象となるのは、石川県内に事業所を有する中小企業・小規模事業者等で、令和6年能登半島地震または令和6年奥能登豪雨により所有する施設・設備が損壊し、継続使用が困難になった事業者です。個人事業主(農業者・漁業者・開業医を含む)のほか、士業法人、農業協同組合、NPO法人、医療法人など幅広い法人形態も対象になり得ます。

  • 中小企業支援法上の中小企業・小規模事業者、個人事業主
  • 資本金または出資金10億円未満の中堅企業・みなし中堅企業(補助率は1/2)
  • 士業法人、農業協同組合、漁業協同組合、信用金庫、NPO法人、社会福祉法人など幅広い法人形態
  • 令和6年奥能登豪雨で被災した場合は、七尾市・輪島市・珠洲市・志賀町・穴水町・能登町の事業者が対象
  • 大企業・みなし大企業(中小企業等へ事業用の施設・設備を貸し付けている場合を除き、原則対象外)
  • 風営法上の社交飲食店に該当する営業許可を受けている店舗(接待を伴わない料理店や、深夜酒類提供飲食店営業の届出事業者は対象になり得ます)
  • 他人に貸し付けているだけの物件(貸付先が中小企業等・中堅企業等で、復旧後も事業を続ける場合は例外的に対象)

申請には保険加入と事業継続計画の策定が必要です

この補助金を受けるには、復旧する施設・設備について、自然災害(風水害を含む)による損害を補償する保険や共済への加入が原則必須です。必要な付保割合(施設・設備を新たに建築・購入するのに必要な金額に対する保険金の設定割合)は、中小企業者等で30%以上、中堅企業以上で40%以上とされています。従業員20人以下(商業・サービス業は5人以下)の小規模事業者は保険加入が必須ではありませんが、その場合はBCP計画(事業を継続するための計画)の策定など代わりの取組が必要です。また、事業完了時点までに事業継続力強化計画やBCP計画を策定していることも確認されます。

補助対象経費

中小企業等が所有し、事業に使っている施設または設備のうち、令和6年能登半島地震等による災害で損壊または継続使用が困難になったものの復旧・整備にかかる経費が対象です。

  • 施設の復旧費用(事務所・倉庫・工場・店舗などの修繕、または建て替え)
  • 設備の復旧費用(生産機械などの修繕、または入替え)
  • 復旧に伴う資材費・工事費、設備の調達費・移転設置費
  • 施設等の復旧に付随して必要となる解体・撤去費、がれき撤去費、地盤・土壌改良費
  • 令和6年能登半島地震等以前から使用不能だった施設・設備、被災前から空き店舗だった物件
  • 消費税、印紙税などの各種税
  • リサイクル料、建築確認申請費などの行政手続き費用、各種保険料・保守費用
  • 住居部分など事業用途以外の施設・設備(店舗兼住宅の場合は店舗部分のみが対象)
  • 在庫商品・原材料、事務用品などの消耗品、自社で復旧作業を行った場合の人件費
  • 復旧を伴わない解体・撤去・がれき処理のみの費用

スケジュール

令和8年度(2026年度)は、次の表のとおり切れ目のない公募スケジュールで実施されています。第7次以降の日程は確定次第公表される予定です。期日内に提出しても、書類の不備等により補正が完了しない場合は、次回以降の交付決定になることがあります。

公募回受付期間交付決定予定
第1次4月1日〜4月30日6月中旬
第2次5月1日〜5月29日7月中旬
第3次6月1日〜6月30日8月中旬
第4次7月1日〜7月24日9月中旬
第5次7月27日〜8月21日10月中旬
第6次8月24日〜9月18日11月中旬
第7次9月24日〜10月30日12月中旬

補助金の活用に向けた相談自体は、公募回にかかわらず通年で受け付けられています。申請を検討する場合は、早めに事業者支援センターへ相談することをおすすめします。

申請の流れ

1

相談予約

金沢事業者支援センターまたは能登事業者支援センターへ相談を予約します。被災状況や必要書類について事前に確認しておくとスムーズです。

2

必要書類の準備

被災を証明する書類(り災証明書等)、復旧費用の見積書(原則2者以上)、補助事業計画書などを、チェックリストに沿って準備します。

3

交付申請

石川県へ補助金交付申請書一式を提出します。復旧工事がすべて完了していなくても、着手または着手可能な状態であれば申請できます。

4

審査・書類の補正

県が申請内容を確認し、必要に応じて書類の補正を行います。書類に不備があると、交付決定が次回以降の公募回にずれ込むことがあります。

5

交付決定

審査が完了すると、交付決定通知を受け取ります。これ以降に契約・着工した経費が原則の補助対象です(事前着手制度の対象地域・期間は例外)。

6

復旧工事の実施・立替払い

施工業者への支払いを含め、事業者がいったん費用を立て替えて復旧工事を実施します。

7

実績報告

工事完了後、実績報告書を県へ提出します。保険や共済への加入を示す書類も、このタイミングで提出します。

8

補助金額の確定・請求・受領

県による審査・現地確認を経て補助金額が確定した後、補助金を請求し、支払いを受けます。

申請前に押さえたいポイント

見積りは原則2者以上そろえる

施設・設備の復旧費用は、原則として複数業者からの見積り(相見積り)が必要です。やむを得ず1者しか取得できない場合は、その理由書の提出が必要になります。

修繕が原則、建て替え・入替えには証明書が必要

原状回復は修繕が基本です。建て替えを対象にするには、り災証明書や建築士による全壊・大規模半壊相当の証明が、設備の入替えには修理不能の証明が必要になります。

保険加入と事業継続計画の準備は早めに

実績報告の際には保険加入を示す書類の提出が必要です。小規模事業者以外は加入が必須要件のため、早い段階で保険会社への相談を進めておくと安心です。

書類の不備は交付決定の遅れに直結する

期日内に申請しても、書類に不備があると補正が完了せず、次回以降の公募回にずれ込むことがあります。チェックリストを使い、提出前に不備がないか確認することが大切です。

注意点

  • 交付決定前に着手した経費は、原則として補助対象外です。ただし能登3市3町(七尾市・輪島市・珠洲市・志賀町・穴水町・能登町)では事前着手制度が継続しており、一定の条件のもとで交付決定前の経費も対象になる場合があります(その他の地域は令和8年3月31日で終了しています)
  • 補助対象経費に消費税は含まれません
  • 復旧した施設・設備には処分制限期間が設けられています。期間内に目的外使用・譲渡・廃棄等を行う場合は、事前に知事の承認と、原則として補助金相当額の返納が必要です
  • 補助金の申請は、行政書士法に基づく場合を除き、申請者自身が作成する必要があります
  • 本記事は令和8年(2026年)7月時点で石川県公式サイトに掲載されている情報に基づきます。制度の詳細や最新の公募スケジュールは、必ず石川県公式サイトの最新の公募要領・交付要綱でご確認ください

よくある質問

Qり災証明書がない場合でも申請できますか。

り災証明書や被災証明書が提出できない場合は、理由書と、地震保険の受領証明など被災を証明できる別の書類の提出で対応できる場合があります。個別の状況によって扱いが異なるため、事務局への確認をおすすめします。

Q賃貸物件(借りている店舗など)の復旧も対象になりますか。

補助金の申請者は原則として施設の所有者(大家)です。ただし、中小企業等や中堅企業等が事業用に貸し付けていた物件で、復旧後も引き続き事業の用に供する場合は、例外的に対象となり得ます。店子が物件を譲り受けて所有者として申請することも可能です。

Q他の補助金と併用できますか。

補助目的および補助対象経費が同一でなければ、他の補助金との併用が可能です。市町による上乗せ補助を活用できる場合もあります。詳しくは各市町の窓口にご確認ください。

Q交付決定前に工事を始めてしまっても大丈夫ですか。

原則として、交付決定前に着手した経費は補助対象外です。ただし能登3市3町では事前着手制度が継続しており、一定の条件のもとで交付決定前の経費も対象になり得ます。対象地域・期間は今後変更される可能性があるため、着手前に必ず事務局へご確認ください。

Q被災した車両の入替えも対象になりますか。

被災前から事業用のみに使用し、資産計上されていた車両であれば対象になり得ます。修理不能の証明を受けたうえで、被災車両と同等品以下の車両への入替え費用が対象です。修理が可能な車両は、原則として入替えではなく修繕が優先されます。

Qスナックやバーを営んでいますが対象になりますか。

風営法上の社交飲食店(接待を伴う営業)の許可を受けている場合は、原則として対象外です。ただし、接待を伴わない料理店や、深夜酒類提供飲食店営業の届出事業者は対象になり得ます。営業実態によって判断が分かれるため、事務局への確認をおすすめします。

Q申請書類の作成を行政書士に依頼できますか。

補助金の申請は原則として申請者自身が作成することとされていますが、行政書士法に基づく場合は行政書士が代行して書類を作成することができます。提出書類の種類が多く要件も細かい制度のため、専門家のサポートを受けることで手続きの負担を軽減できます。

公式情報(一次情報)

本記事は上記の公式情報をもとに作成しています。申請にあたっては必ず最新の公募要領をご確認ください。

なりわい補助金の申請をお考えの方へ

行政書士法人クロノス(石川県かほく市)では、震災・豪雨からの再建に取り組む事業者さまの申請書類作成をサポートしています。提出書類の種類が多く要件も細かい制度ですが、一つずつ一緒に整理しますので、まずはお気軽にご相談ください。