金沢産農林水産物商品化推進事業補助金とは?
金沢市内で加賀野菜・金沢そだち・海幸金沢を使った新商品開発に取り組む農業者・漁業者・食品関連企業の方向けに、金沢産農林水産物商品化推進事業補助金の対象者・補助対象経費・補助上限額・申請の流れを行政書士がわかりやすく解説します。
最終更新日: 2026.07.17|監修: 行政書士法人クロノス(代表社員 黒川光智)
どんな補助金?(制度概要)
金沢産農林水産物商品化推進事業補助金は、金沢市内の農業者・漁業者や食品関連企業が、加賀野菜・金沢そだち・海幸金沢ブランド品目といった金沢産農林水産物を使った加工品の商品開発を行う際の費用の一部を、金沢市が補助する制度です。試作やパッケージデザイン、成分分析、試験販売、商談会出展などにかかる経費を対象とし、地場農林水産物の付加価値を高め、市の農林水産業の活性化につなげる狙いがあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 金沢産農林水産物商品化推進事業補助金 |
| 実施機関 | 金沢市(農業水産振興課) |
| 補助対象事業者 | 加賀野菜・金沢そだちを生産する農業者、海幸金沢ブランド品目を水揚げする漁業者、これら生産者等で組織する任意団体、金沢市内に主たる事業所または生産施設を有する食品関連企業 |
| 補助上限額 | 50万円(500,000円) |
| 補助率 | 対象経費の1/2以内(加賀野菜希少品目は2/3以内) |
| 最低申請要件 | 補助対象経費の合計額が30万円以上であること(市長が特に認める場合を除く) |
| 受付期間 | 公式ページ・交付要綱に具体的な期限の記載なし(事前に金沢市農業水産振興課へご確認ください) |
加賀野菜・金沢そだち・海幸金沢とは
この補助金の対象となる「金沢産農林水産物」は、金沢市が認定する3つのブランドの総称です。読者にはあまりなじみのない用語のため、それぞれの内容を確認しておきましょう。
| ブランド名 | 認定機関 | 対象品目 |
|---|---|---|
| 加賀野菜(15品目) | 金沢市農産物ブランド協会 | 加賀れんこん、さつまいも、たけのこ、加賀太きゅうり、源助だいこん、金時草、打木赤皮甘栗かぼちゃ、ヘタ紫なす、金沢せり、金沢一本太ねぎ、加賀つるまめ、二塚からしな、くわい、赤ずいき、金沢春菊 |
| 金沢そだち(5品目) | 金沢市農産物ブランド協会 | だいこん、すいか(小玉すいかを含む)、なし、トマト、きゅうり |
| 海幸金沢ブランド品目(3品目) | 金沢市水産物ブランド化推進協議会 | 甘えび、加能ガニ、香箱ガニ |
このうち、加賀野菜のヘタ紫なす、金沢せり、加賀つるまめ、二塚からしな、くわい、赤ずいきの6品目は「加賀野菜希少品目」と位置づけられています。これらを使った加工品を商品化する場合は、補助率が通常の1/2以内から2/3以内に引き上げられます。金沢そだちや海幸金沢ブランド品目にはこの引き上げは適用されません。
補助上限額・補助率
補助金額は補助対象経費を合算した額の1/2以内(加賀野菜希少品目の加工品は2/3以内)で、上限は50万円です。あわせて次の点にも注意してください。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 対象経費の1/2以内(加賀野菜希少品目は2/3以内) |
| 補助上限額 | 50万円(補助金額に10,000円未満の端数がある場合は切り捨て) |
| 最低ライン | 補助対象経費の合計額が30万円に満たない場合、原則として補助金は交付されない |
| 経費配分の制限 | 委託費及び備品購入費の合計は、補助対象経費の2分の1以内とすること |
| 交付の枠組み | 毎年度の予算の範囲内で交付 |
※補助上限・補助率・対象経費は公募回により変わります。申請前に最新の公募要領(各実施機関の公式情報)を必ずご確認ください。(本ページ最終確認: 2026-07)
対象となる事業者・要件
補助対象となるのは、次のいずれかに該当する方です。
- •金沢市内に住所を有し、加賀野菜及び金沢そだちを生産する農業者
- •海幸金沢ブランド品目(甘えび・加能ガニ・香箱ガニ)を水揚げする漁業者
- •規約・会則等を有し、生産者等で組織する任意団体
- •金沢市内に主たる事業所または生産施設を有する食品関連企業
一方で、次に該当する場合は補助対象者にはなりません。
- −市税を滞納している者
- −当該金沢産農林水産物商品化について、国、地方公共団体その他これらに類する団体から他の補助金または助成の適用を受ける者
- −市長が補助金の交付を不適当と認める者及びこれに準ずる者
補助対象経費
補助対象となるのは、加賀野菜・金沢そだち・海幸金沢ブランド品目の加工品の商品開発、販路開拓等(要綱上「金沢産農林水産物商品化」といいます)に要する、次の経費です。
- •試作に要する経費
- •パッケージデザインに要する経費
- •成分分析に要する経費
- •試作品の試食会、試験販売等に要する経費
- •商談会等への出展に要する経費
- •その他市長が特に必要と認める経費
- −金沢産農林水産物商品化以外にも使用できる、汎用性の高い物品の購入及びリースに係る経費
- −委託費及び備品購入費の合計のうち、補助対象経費の2分の1を超える部分
- −当該商品化について、国、地方公共団体その他これらに類する団体から他の補助金または助成の適用を受ける経費
スケジュール
この補助金には、公式ページ・交付要綱に具体的な受付期限の記載が見当たりませんでした(2026年7月確認時点)。申請から交付までの一連の流れの目安は次のとおりです。
| 手続き | 内容の目安 |
|---|---|
| 交付申請書の提出 | 金沢市農業水産振興課へ随時、郵送または持参で提出 |
| 審査・交付決定通知 | 市長が内容を審査し、交付決定通知書で通知 |
| 補助事業の実施 | 交付決定を受けた内容に沿って商品化事業を実施 |
| 実績報告書の提出 | 補助事業完了の日から起算して15日を経過した日、または補助事業実施年度の3月31日のいずれか早い日まで |
| 審査・補助金額確定通知 | 市長が実績報告書を審査し、適当と認めれば確定通知書で通知 |
| 請求書の提出・支給 | 確定通知を受けて請求書を提出後、交付 |
申請の流れ
事業計画の検討
加賀野菜・金沢そだち・海幸金沢を使った加工品の商品開発計画(試作・パッケージデザイン・成分分析・試験販売・商談会出展等)を検討します。補助対象経費の合計額が30万円以上になるよう計画を組み立てる必要があります。
交付申請書類の準備
交付申請書(様式第1号)に、事業計画書(別紙1)と収支予算書(別紙2)を添えて準備します。
交付申請書の提出
金沢市農業水産振興課へ申請書類一式を郵送または持参で提出します。
審査・交付決定通知の受領
市長が内容を審査し、補助金を交付すべきものと認めれば、交付決定通知書(様式第2号)が送付されます。
補助事業の実施
交付決定を受けた内容に沿って、試作や商品開発、販路開拓等を実施します。事業を中止・廃止する場合や、補助金額・事業内容の重要な部分を変更する場合は、あらかじめ変更等承認申請書(様式第3号)の提出と承認が必要です。
実績報告書の提出
補助事業完了の日から起算して15日を経過した日、または補助事業実施年度の3月31日のいずれか早い日までに、実績報告書(様式第5号)に事業実績書・収支決算書を添えて提出します。
審査・補助金額確定通知の受領
市長が実績報告書を審査し、適当であると認めたときは、補助金の額を確定し、確定通知書(様式第6号)で通知されます。
請求書の提出・入金
確定通知を受けて請求書を提出すると、市長がこれを受理したうえで補助金が交付されます。市長が必要と認めるときは、交付決定額の範囲内で概算払を受けられる場合もあります。
申請前に押さえたいポイント
補助対象経費30万円以上が交付の条件
補助対象経費の合計額が30万円に満たない場合、原則として補助金は交付されません(市長が特に認める場合を除く)。試作、パッケージデザイン、商談会出展など複数の経費を組み合わせて計画することがポイントです。
委託費・備品購入費は経費の半分まで
外部への委託費と備品購入費の合計は、補助対象経費の2分の1以内に収める必要があります。商品化の作業をすべて外部委託や備品購入だけで賄う計画は認められません。
他の補助金との併用は不可
当該金沢産農林水産物商品化について、国、地方公共団体その他これらに類する団体から他の補助金または助成の適用を受ける場合は、対象外とされています。他制度の活用もあわせて検討している場合は、事前に農業水産振興課へご確認いただくことをおすすめします。
無料の専門家派遣もあわせて活用できる
金沢市では、加工技術の開発やデザイン、企画・流通、特許・商標、会計・税務、調理・栄養等について無料で相談できる「6次産業化アドバイザー派遣事業」も用意されています。商品化の検討段階からあわせて活用するのもよいでしょう。
注意点
- •補助対象経費の合計額が30万円に満たない場合、原則として補助金は交付されません(市長が特に認める場合を除く)。
- •委託費及び備品購入費の合計は、補助対象経費の2分の1以内とする必要があります。
- •金沢産農林水産物商品化以外にも使用できる、汎用性の高い物品の購入及びリースに係る経費は対象外です。
- •当該商品化について、国、地方公共団体その他これらに類する団体から他の補助金または助成の適用を受ける場合は対象外です。
- •市税を滞納している場合は対象外です。
- •本記事は「金沢産農林水産物商品化推進事業補助金交付要綱」(令和5年3月22日改正・令和5年4月1日施行、2026年7月確認時点で公開されていたもの)に基づきます。最新の要綱・様式は金沢市公式ページまたは農業水産振興課で必ずご確認ください。
よくある質問
Qどのような事業者が対象になりますか。
金沢市内に住所を有し加賀野菜・金沢そだちを生産する農業者、海幸金沢ブランド品目(甘えび・加能ガニ・香箱ガニ)を水揚げする漁業者、これら生産者等で組織する任意団体、金沢市内に主たる事業所または生産施設を有する食品関連企業が対象です。
Q加賀野菜・金沢そだち・海幸金沢とは具体的にどのようなものですか。
加賀野菜は金沢市農産物ブランド協会が認定した15品目、金沢そだちは同協会が認定した5品目、海幸金沢ブランド品目は金沢市水産物ブランド化推進協議会が認定した甘えび・加能ガニ・香箱ガニの3品目です。
Q補助率が2/3以内になるのはどのような場合ですか。
加賀野菜のうちヘタ紫なす、金沢せり、加賀つるまめ、二塚からしな、くわい、赤ずいきの6品目は「加賀野菜希少品目」とされ、これらを使った加工品の商品化にかかる経費については補助率が2/3以内になります。金沢そだちや海幸金沢ブランド品目にはこの引き上げは適用されません。
Q受付期間はいつまでですか。
2026年7月時点で確認した金沢市公式ページ・交付要綱には、具体的な受付期間の記載が見当たりませんでした。予算の範囲内での交付となるため、申請を検討される際は金沢市農業水産振興課へ直接お問い合わせいただくことをおすすめします。
Q補助対象経費が30万円に満たない場合はどうなりますか。
原則として補助金は交付されません。ただし、市長が特に認める場合はこの限りではないとされています。
Q国や石川県の補助金と併用できますか。
当該金沢産農林水産物商品化について、国、地方公共団体その他これらに類する団体から他の補助金または助成の適用を受ける場合は、対象外とされています。併用を検討している場合は、事前に金沢市農業水産振興課へご確認ください。
Q申請書類の作成を専門家に依頼できますか。
はい。行政書士は、交付申請書・事業計画書・収支予算書などの書類作成や、実績報告書の準備をサポートすることができます。まずはお気軽にご相談ください。
公式情報(一次情報)
本記事は上記の公式情報をもとに作成しています。申請にあたっては必ず最新の公募要領をご確認ください。