いしかわフロンティアラボ・クリエイトラボ賃貸料支援事業とは?
「いしかわサイエンスパークに入居して研究開発をスタートしたいが、賃貸料の負担が気になる」——そんな中小企業を対象に、能美市が賃貸料の一部を最大3年間補助する制度です。石川県内に事務所を構える行政書士法人が、2つの類似制度の違いと申請の流れをわかりやすく解説します。
最終更新日: 2026.09.01|監修: 行政書士法人クロノス(代表社員 黒川光智)
どんな補助金?(制度概要)
いしかわフロンティアラボ賃貸料支援事業およびいしかわクリエイトラボ賃貸料支援事業は、石川県能美市が実施する2つの賃貸料補助制度です。どちらも、いしかわサイエンスパーク内の賃貸施設に新たに入居した中小企業に対し、初期投資を軽減するために賃貸料の一部を補助することを目的としています。
フロンティアラボは土地・建物の賃貸料が対象であるのに対し、クリエイトラボは建物賃貸料のみが対象です。補助率・補助期間・申請手続きはいずれも同一で、年間賃貸料の10%相当額が最大3年間にわたって補助されます。
| 項目 | フロンティアラボ | クリエイトラボ |
|---|---|---|
| 正式名称 | いしかわフロンティアラボ賃貸料支援事業 | いしかわクリエイトラボ賃貸料支援事業 |
| 実施機関 | 能美市産業交流部商工課 | 能美市産業交流部商工課 |
| 対象施設 | いしかわサイエンスパーク「いしかわフロンティアラボ」 | いしかわサイエンスパーク「いしかわクリエイトラボ」 |
| 対象者 | 新たに入居した中小企業者 | 新たに入居した中小企業者 |
| 対象経費 | 土地・建物賃貸料 | 建物賃貸料(土地賃貸料は対象外) |
| 補助率 | 年額の10% | 年額の10% |
| 補助期間 | 入居後最初の賃貸料支払月から3年間 | 入居後最初の賃貸料支払月から3年間 |
| 根拠要綱 | 平成18年4月1日告示第31号 | 平成19年4月1日告示第58号 |
補助上限額・補助率
両制度ともに、補助額の算定方法は同じです。各年度に支払った賃貸料(年額)の10%相当額が補助されます。なお、算定した額に千円未満の端数が生じたときは切り捨てられます。補助上限額の定めは要綱には記載されていませんが、補助対象は入居後最初の賃貸料支払月から3年間に限られます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 補助対象経費(年額)の10%相当額 |
| 端数処理 | 千円未満切り捨て |
| 補助上限額 | 要綱に上限額の定めなし(最新公募要領をご確認ください) |
| 補助期間 | 入居後最初の賃貸料支払月から3年間 |
| 申請の単位 | 年度ごとに申請(4月1日〜翌年3月31日に支払った分をまとめて翌年4月末までに申請) |
※補助上限・補助率・対象経費は公募回により変わります。申請前に最新の公募要領(各実施機関の公式情報)を必ずご確認ください。(本ページ最終確認: 2026-09)
対象となる事業者・要件
両制度共通の対象者は、各ラボに「新たに入居した中小企業者」です。要綱では「中小企業」の定義として、中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第1項第1号に規定する中小企業者としています。ただし、次の区分に該当する者は中小企業に含まれません。
- •発行済み株式の総数または出資の額の総額の2分の1以上の株式または出資が同一の中小企業以外の会社により所有されているもの
- •発行済み株式の総数または出資の額の総額の3分の2以上の株式または出資が中小企業以外の会社により所有されているもの
- •役員の総数の2分の1以上の役員が中小企業以外の会社の役員または職員であるもの
また、能美市納税等に係る公平性の確保に関する条例(平成22年能美市条例第29号)第2条第2項各号に掲げる市税等の滞納者は対象となりません。
- −いしかわフロンティアラボまたはいしかわクリエイトラボ以外の施設に入居している事業者
- −能美市の市税等を滞納している事業者
- −中小企業基本法上の中小企業の要件を満たさない法人(大企業の子会社等)
補助対象経費
対象となる賃貸料の範囲は、入居するラボによって異なります。
| 制度 | 対象経費 |
|---|---|
| フロンティアラボ | いしかわフロンティアラボの土地・建物賃貸料(土地と建物の両方が対象) |
| クリエイトラボ | いしかわクリエイトラボの建物賃貸料のみ(土地賃貸料は対象外) |
- −各ラボ以外の施設に係る賃貸料
- −クリエイトラボ入居者の土地賃貸料
- −補助対象期間(入居後最初の賃貸料支払月から3年間)を超えた期間の賃貸料
スケジュール・申請期限
各年度の申請期間は、その年度(4月1日から翌年3月31日まで)に支払った賃貸料をまとめて翌年4月末までに申請する形です。年度途中で入居し補助対象期間が年度をまたぐ場合は、終了した月の翌月末までに提出できます。
| 手続き | 時期の目安 |
|---|---|
| 賃貸料の支払い | 各年度4月1日〜翌年3月31日 |
| 補助金交付申請書の提出 | 上記期間分の賃貸料について、翌年4月末までに能美市商工課へ提出 |
| 年度途中で補助対象期間が終了した場合 | 補助対象期間が終了した月の翌月末までに申請 |
| 市の審査・交付決定 | 市長が申請内容を審査し、適格と認められた場合に交付決定通知書を送付 |
| 補助金請求・交付 | 交付決定後、補助金請求書を提出し入金 |
申請の流れ
ラボへの入居
財団法人石川県産業創出支援機構といしかわフロンティアラボまたはいしかわクリエイトラボの賃貸借契約を締結し、入居します。入居後最初の賃貸料支払月から3年間が補助対象期間となります。
賃貸料の支払い(年度内)
各年度(4月1日〜翌年3月31日)に賃貸料を支払います。支払済書類は申請時に必要となりますので、大切に保管してください。
申請書類の準備
補助金交付申請書(様式第1号)に、賃貸借契約書の写し、賃貸料支払済書類(領収書等)、市税等の完納状況調査同意書を添付します。法人の場合は履歴事項全部証明書の写し、個人の場合は本人確認書類の写しおよび確定申告書類の写しが必要です。
申請書の提出
翌年4月末までに、能美市産業交流部商工課へ申請書類一式を提出します。押印は不要です(令和3年度以降、押印廃止)。
市の審査・交付決定通知
市長が申請書の内容を審査し、適格と認められた場合に交付決定通知書(様式第2号)が送付されます。
補助金請求書の提出
交付決定通知を受けた後、補助金請求書(様式第3号)を市長へ提出します。
補助金の受領
市が請求書に基づいて補助金を支払います。補助期間3年間、毎年度この申請を繰り返します。
申請前に押さえておきたいポイント
補助対象期間は入居後3年間のみです
補助金の交付期間は、入居後最初の賃貸料支払月から3年間と要綱で定められています。4年目以降の賃貸料は補助対象外となりますので、事業計画を立てる際にはあらかじめご注意ください。なお、3年間を満了せずに退去した場合は、補助金の返還を求められることがあります。
フロンティアラボとクリエイトラボでは対象経費が異なります
フロンティアラボは土地・建物の賃貸料がともに補助対象ですが、クリエイトラボは建物賃貸料のみが対象で土地賃貸料は含まれません。入居を検討する施設によって補助額が変わる場合がありますので、事前に確認することをおすすめします。
市税等の完納が申請の前提条件です
能美市の市税等を滞納している場合は申請できません。申請前に市税等の完納状況を確認し、未納があれば先に解消しておく必要があります。申請書には市税等の完納状況調査同意書の添付が求められます。
申請は毎年度ごとに行う必要があります
この制度は1回の申請で3年分がまとめて交付されるのではなく、各年度の賃貸料について翌年4月末までに申請する形です。補助対象期間中(最大3年間)は、毎年度申請手続きを行う必要があります。申請し忘れた年度の賃貸料は補助対象外となる可能性がありますのでご注意ください。
注意点
- •本記事は2026年9月時点の能美市公式ページおよび各交付要綱(フロンティアラボ:平成18年4月1日告示第31号、クリエイトラボ:平成19年4月1日告示第58号)に基づく内容です。制度の詳細や最新の要綱・様式は、必ず能美市の公式ページでご確認ください。
- •要綱には補助上限額の定めが記載されていません。実際の補助上限については、最新の公募要領または能美市商工課へ直接お問い合わせください。
- •申請書の提出期限は翌年4月末です。期限を過ぎた申請は受け付けてもらえない場合がありますので、余裕をもって準備することをおすすめします。
- •3年間の補助期間を満了せずに退去した場合は、補助金の返還を求められることがあります(各要綱第11条)。
- •本記事の内容は一般的な解説であり、個別案件への適用可否の最終判断は能美市が行います。要件に不安がある場合は、申請前に必ず能美市産業交流部商工課(電話:0761-58-2254)へご確認ください。
よくある質問
Qフロンティアラボとクリエイトラボはどう違いますか。
同じいしかわサイエンスパーク内にある異なる賃貸施設です。補助率・補助期間・申請手続きは同じですが、対象となる賃貸料の範囲が異なります。フロンティアラボは土地・建物賃貸料の両方が補助対象ですが、クリエイトラボは建物賃貸料のみが対象で土地賃貸料は含まれません。
Q補助金はいくらもらえますか。
各年度に支払った対象賃貸料の年額10%相当額が補助されます。上限額は要綱に記載がありません。千円未満の端数は切り捨てられます。詳細は最新の公募要領または能美市商工課へご確認ください。
Q補助を受けられる期間はどのくらいですか。
入居後最初の賃貸料支払月から3年間です。4年目以降の賃貸料は補助対象外となります。
Q申請はいつまでにすればよいですか。
各年度(4月1日〜翌年3月31日)に支払った賃貸料について、翌年の4月末までに申請書を能美市商工課へ提出します。年度途中で補助対象期間が終了した場合は、終了した月の翌月末までに提出できます。
Q毎年申請が必要ですか。
はい。1回の申請で複数年分がまとめて交付される制度ではなく、各年度の賃貸料について毎年度申請する必要があります。補助対象期間(最大3年間)中は毎年手続きを行ってください。
Q3年間の途中で退去した場合はどうなりますか。
要綱では、補助対象期間(3年間)を満了せずに退去したときは補助金の返還を求めることができると定められています(各要綱第11条)。退去を検討する際は事前に能美市商工課へご相談ください。
Q行政書士に相談するメリットはありますか。
この制度は中小企業の要件確認、添付書類の準備、毎年度の申請手続きなど、複数の確認事項があります。自社が対象に該当するか、必要書類はすべて揃っているか等、不安な点がある場合は、行政書士などの専門家に相談することで申請漏れや手続き誤りのリスクを軽減できます。
公式情報(一次情報)
- 能美市「いしかわフロンティアラボ賃貸料支援事業・いしかわクリエイトラボ賃貸料支援事業」
- 能美市「いしかわフロンティアラボ賃貸料支援事業補助金交付要綱」(PDF)
- 能美市「いしかわクリエイトラボ賃貸料支援事業補助金交付要綱」(PDF)
本記事は上記の公式情報をもとに作成しています。申請にあたっては必ず最新の公募要領をご確認ください。