茅野市製造業等労務環境改善・競争力強化促進補助金とは?
茅野市が製造業等の中小企業を対象に、労働環境の改善や競争力強化のための設備投資・専門家指導費用を補助する制度です。DX(デジタルトランスフォーメーション)やGX(グリーントランスフォーメーション)への対応を検討している市内事業者に向けて、対象要件・補助額・申請手順をわかりやすく解説します。
最終更新日: 2026.10.16|監修: 行政書士法人クロノス(代表社員 黒川光智)代表プロフィールを見る
どんな補助金?(制度概要)
茅野市製造業等労務環境改善・競争力強化促進補助金は、長野県茅野市が実施する補助制度です。市内の製造業等中小企業を対象に、DX(デジタルトランスフォーメーション)・GX(グリーントランスフォーメーション)への対応と、従事者の働きやすい環境づくりを後押しするため、設備投資費用や外部専門家の指導費用の一部を補助します。地域産業の付加価値向上とデジタル関連産業の集積を目指す茅野市の施策の一環として位置づけられています。
この補助金は「設備投資事業」と「指導受入事業」の2つの事業区分で構成されています。設備投資事業はさらに「労務環境改善設備」と「競争力強化設備」に分かれており、設備の種類によって補助率が異なります。また、購入先が市内業者か市外業者かによって補助率と補助上限額が変わります。同一事業者への交付は1年度1回限りです(設備投資事業と指導受入事業を同年度に両方申請できるかどうかは、最新の公募要領または茅野市商工課にご確認ください)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 内容:茅野市製造業等労務環境改善・競争力強化促進補助金 |
| 実施機関 | 内容:茅野市(産業経済部 商工課 工業・産業振興係) |
| 補助上限額 | 内容:設備投資事業:最大55万円(市内業者購入)または最大45万円(市外業者購入)/指導受入事業:最大10万円 |
| 補助率 | 内容:設備投資・労務環境改善設備:20%以内(市内購入)・18%以内(市外購入)/設備投資・競争力強化設備:10%以内(市内購入)・9%以内(市外購入)/指導受入事業:50%以内 |
| 受付期間 | 内容:2026年4月1日〜2027年2月28日 |
| 設備購入・設置期限 | 内容:2027年3月31日 |
| 交付回数 | 内容:同一事業者につき1年度1回限り(複数区分の同年度申請可否は要確認) |
2つの事業区分と補助率の違い
補助金は「設備投資事業」と「指導受入事業」の2つの事業区分に分かれています。それぞれの内容と補助率を確認してください。
設備投資事業(労務環境改善設備)
開発・生産を営む過程で生じる臭気、騒音、その他従事者への負荷を軽減するために設置する設備が対象です。具体例としては、除塵機、防音装置、自動洗浄機、業務用エアコン(開発・生産現場用)などが挙げられます。取得価格10万円以上(消費税除く)の設備が対象となります。補助率は市内業者から購入する場合20%以内、市外業者から購入する場合18%以内で、補助上限額は市内購入55万円、市外購入45万円です。
設備投資事業(競争力強化設備)
既存製品の生産性向上、生産品変更、新製品生産のために設置し、直接事業に供する設備が対象です。DX・GX推進に対応した生産設備や情報機器等が該当し得ます。取得価格30万円以上(消費税除く)の設備が対象となります。補助率は市内業者から購入する場合10%以内、市外業者から購入する場合9%以内で、補助上限額は市内購入55万円、市外購入45万円です。
指導受入事業
DX・GX関連の外部専門家を招いて指導を受けるための費用が対象です。補助率は50%以内、補助上限額は10万円です。ただし、指導を受ける前に必ず補助金の交付申請を行う必要があります(指導実施後の申請は対象外となります)。
補助上限額・補助率
設備の種類(労務環境改善設備・競争力強化設備)と、設備の購入先(市内業者か市外業者か)によって補助率と補助上限額が異なります。
| 事業区分 | 購入先 | 補助率 | 補助上限額 | 最低取得価格 |
|---|---|---|---|---|
| 設備投資事業(労務環境改善設備) | 市内業者 | 20%以内 | 55万円 | 10万円(税抜) |
| 設備投資事業(労務環境改善設備) | 市外業者 | 18%以内 | 45万円 | 10万円(税抜) |
| 設備投資事業(競争力強化設備) | 市内業者 | 10%以内 | 55万円 | 30万円(税抜) |
| 設備投資事業(競争力強化設備) | 市外業者 | 9%以内 | 45万円 | 30万円(税抜) |
| 指導受入事業 | — | 50%以内 | 10万円 | — |
補助上限額55万円(市内購入)の場合、同一申請内で労務環境改善設備と競争力強化設備の両方を購入しても、補助額の合計が上限額を超えることはできません。また、設備投資事業と指導受入事業を同一年度に両方申請することが可能かどうかは、最新の公募要領でご確認ください。
※補助上限・補助率・対象経費は公募回により変わります。申請前に最新の公募要領(各実施機関の公式情報)を必ずご確認ください。(本ページ最終確認: 2026-10)
対象となる事業者・要件
この補助金を申請できるのは、次の要件をすべて満たす事業者です。
- •茅野市内に主たる事業所を有する中小企業者であること
- •主たる事業が、製造業(日本標準産業分類の大分類E)、情報サービス業、またはデザイン業・機械設計業(製造業に関するものに限る)のいずれかであること
- •大企業の実質的な支配下にある「みなし大企業」に該当しないこと
- •設備投資事業の場合、市内に所有または賃借して使用する事業所に設備を設置すること
- •補助金の交付申請時点で市税等を滞納していないこと
「みなし大企業」とは、①発行済株式の総数または出資価格の2分の1以上を同一大企業が所有する場合、②発行済株式の総数または出資価格の3分の2以上を大企業が所有する場合、③大企業の役員・職員兼任者が役員総数の2分の1以上を占める場合、のいずれかに該当する中小企業者を指します。これらに該当する場合は対象外となります。
- −茅野市外に主たる事業所がある事業者
- −みなし大企業に該当する事業者
- −製造業・情報サービス業・対象の専門技術サービス業以外を主たる事業とする事業者
- −設備投資事業の場合、設備の設置場所が茅野市外となる事業者
- −設備購入・設置後に事前相談・申請を行おうとする事業者(事前相談が購入前に必須)
- −同一年度にすでに同補助金の交付を受けている事業者
補助対象経費
補助対象となる経費と、対象外となる経費は次のとおりです。金額はいずれも消費税を除いた税抜価格で算定されます。
- •設備投資事業(労務環境改善設備):取得価格10万円以上(税抜)の設備の購入費(除塵機、防音装置、自動洗浄機、業務用エアコン等)
- •設備投資事業(競争力強化設備):取得価格30万円以上(税抜)の設備の購入費(生産性向上・新製品生産に直接供する設備等)
- •指導受入事業:DX・GX関連の外部専門家による指導費用
- −汎用性の高いパソコン(特定の業務効果が認められるものを除く)
- −ソフトウェアの更新費用(新規導入・新規構築で効果が証明できる場合は対象となり得ます)
- −設備の運搬費・設置費・工事費・既存設備の撤去費
- −独立した事務室や福利厚生施設の設備(開発・生産現場の負荷軽減効果がないもの)
- −リースやレンタルで導入した設備
- −補助事業申請者と同一人とみなされる関連会社等からの購入分
- −年度内(2027年3月31日まで)に購入・設置が完了しない経費
スケジュール
2026年度(令和8年度)の受付期間は、2026年4月1日から2027年2月28日までです。設備投資事業は購入前の事前相談が必須であり、設備の購入・設置は2027年3月31日までに完了させる必要があります。
| 手続き | 時期・期限 |
|---|---|
| 事前相談申込(設備投資事業) | 時期・期限:2026年4月1日〜2027年2月28日(設備購入前に必須) |
| 交付申請(指導受入事業) | 時期・期限:2026年4月1日〜2027年2月28日(指導実施前に必須) |
| 設備の購入・設置(設備投資事業) | 時期・期限:交付決定後〜2027年3月31日まで |
| 指導の実施(指導受入事業) | 時期・期限:交付決定後〜年度内 |
| 実績報告 | 時期・期限:設備設置完了・指導完了後、速やかに提出 |
| 補助金の請求・受領 | 時期・期限:実績報告審査完了後 |
申請の流れ
【設備投資事業のみ】事前相談の申込
設備投資事業は設備購入前の事業計画段階で、事前相談申込書(様式第1号)と事業計画書(様式第2号)を商工課に提出します。市の確認を受けることが交付申請の前提条件です。指導受入事業の場合はこのステップは不要で、次の交付申請から始まります。
交付申請書の提出
交付申請書(様式第3号)に必要書類を添付して提出します。設備投資事業は事前相談後、指導受入事業は専門家の指導を受ける前に申請します。指導実施後の申請は対象外となります。
交付決定の通知
市が申請内容を審査し、要件に適合すると認められれば交付決定通知が届きます。設備投資事業は交付決定前に設備を購入・設置した場合は補助対象外となります。
設備の購入・設置または専門家指導の実施
設備投資事業は交付決定後に設備を購入・設置します(2027年3月31日まで)。指導受入事業は交付決定後に専門家の指導を受けます。
実績報告書の提出
設備の設置完了または指導の完了後、速やかに実績報告書(様式第7号)を提出します。領収書等の証拠書類を添付します。
補助金の請求・受領
市が実績報告書を審査し、適正と認められれば補助金請求書(様式第9号)を提出し、補助金が交付されます。
申請前に押さえておきたいポイント
設備購入前の事前相談が絶対条件
設備投資事業は、設備を購入・設置する前に必ず市への事前相談申込みを行い、確認を受けることが必要です。「補助金が出そうだから購入してから申請しよう」という流れは一切認められません。まず商工課に相談して対象設備か確認し、その後に交付申請を行い、交付決定通知を受けてから設備購入・設置の手続きを進めてください。
市内業者からの購入で補助率・上限額が有利
設備を市内業者から購入するか市外業者から購入するかで、補助率と補助上限額に差があります。労務環境改善設備の場合、市内業者から購入すると補助率20%以内・上限55万円、市外業者からのみの購入だと補助率18%以内・上限45万円となります。同等の設備が市内で入手できる場合は、市内業者からの購入を検討する価値があります。
補助対象設備の処分には5年間の制限がある
補助金を受けて取得した設備は、取得した年度から5年以内に処分(補助目的外の使用、譲渡、交換、貸付、担保提供)する場合は市長の承認が必要です。無断で処分した場合は補助金の返還を求められることがあります。
対象業種・対象設備の確認を事前に行う
「情報サービス業」は対象ですが、IT系全般が対象となるわけではありません。また「デザイン業」「機械設計業」は製造業に関するものに限定されます。自社の業種が対象かどうか、また導入を検討している設備が「労務環境改善設備」か「競争力強化設備」かの判断に迷う場合は、事前相談の場で商工課に確認することをおすすめします。
注意点
- •設備投資事業は、設備の購入・設置前(事業計画段階)に必ず事前相談を行い、市の確認を受ける必要があります。購入後の申請は補助対象外となります。
- •補助金は実績報告後に交付される仕組みです。設備の購入費用は先に自己負担し、審査完了後に補助金が振り込まれます。
- •設備の取得年度から5年以内の処分(譲渡・貸付・担保提供・目的外使用)には市長の承認が必要です。無断処分の場合は補助金返還を求められることがあります。
- •交付は同一事業者について1年度1回限りです(設備投資事業と指導受入事業を同年度に両方申請できるかどうかは要確認)。年度をまたいで複数回の申請を検討する場合は、次年度以降の補助金の有無を茅野市に確認してください。
- •補助金の申請・交付には予算の範囲があります。受付期間内であっても予算が尽きた場合は受付が終了することがあります。最新の状況は商工課にお問い合わせください。
- •本記事は2026年10月時点の茅野市公式ページおよび補助金交付要綱に基づく内容です。制度の詳細や最新情報は必ず茅野市の公式ページでご確認ください。
よくある質問
Q製造業等労務環境改善・競争力強化促進補助金の対象業種はどこまでですか?
主たる事業が製造業(日本標準産業分類の大分類Eに該当する業種)、情報サービス業(情報通信業のうち)、またはデザイン業・機械設計業(製造業に関するものに限定)である中小企業者が対象です。飲食業、小売業、建設業、医療・福祉などは対象外となります。自社の事業が対象業種に該当するかどうか不安がある場合は、茅野市商工課への事前相談で確認することをおすすめします。
Q設備投資事業の「労務環境改善設備」と「競争力強化設備」は何が違いますか?
労務環境改善設備は、開発・生産を営む過程で生じる臭気、騒音、その他従事者への負荷を軽減するための設備です(除塵機・防音装置・業務用エアコン等)。取得価格の最低基準は10万円以上(税抜)で、補助率は最大20%です。一方、競争力強化設備は、既存製品の生産性向上や新製品生産のために直接事業に供する設備です(生産設備・DX対応機器等)。取得価格の最低基準は30万円以上(税抜)で、補助率は最大10%と労務環境改善設備より低くなります。どちらに分類されるかは設備の用途・目的によって判断されるため、迷う場合は事前相談で確認してください。
Q補助金の上限額は55万円とのことですが、複数の設備を購入した場合も55万円が上限ですか?
設備投資事業の補助上限額は、市内業者からのみ購入する場合に55万円、市外業者からのみ購入する場合は45万円です。市内・市外業者の両方から購入する場合の上限額の適用については要確認のため、事前相談で商工課にお問い合わせください。いずれの場合も、1回の申請で複数の設備を購入した場合の補助額の合計が上限を超えることはできません。
Q申請のタイミングはいつが適切ですか?設備を選定中の段階でも相談できますか?
設備投資事業は「設備購入前の事業計画段階」での事前相談が必須です。設備を選定している段階、あるいは見積もりを取っている段階での相談で問題ありません。むしろ購入を決定する前に相談することが、補助対象かどうかを確認するうえで重要です。設備を購入・設置した後に申請しようとしても補助対象外となるため、「補助金を活用する」と決めた時点でできるだけ早く茅野市商工課に連絡することをおすすめします。受付期間は2027年2月28日までです。
Q製造業者ではありませんが、情報サービス業を営んでいます。対象になりますか?
情報サービス業は対象業種に含まれています。ただし、情報通信業のうち「情報サービス業」に該当する必要があります。また、「茅野市内に主たる事業所を有する中小企業者」であること、「みなし大企業に該当しないこと」などの共通要件も満たす必要があります。自社が要件を満たすかどうかの最終確認は茅野市商工課への事前相談で行ってください。
Q市内業者と市外業者の両方から設備を購入する場合、補助率はどう判定されますか?
設備の購入先によって補助率と補助上限額が変わります。市内業者からのみ購入する場合は補助率が高く(最大20%・上限55万円)、市外業者からのみ購入する場合は補助率が低くなります(最大18%・上限45万円)。市内・市外業者の両方から購入する場合の扱いについては、最新の公募要領およびQ&Aで確認するか、事前相談で商工課にお問い合わせください。
Q行政書士に申請サポートを依頼できますか?
補助金の交付申請書の作成や提出手続きについて、行政書士などの専門家への相談・サポート依頼は可能です。設備投資事業は設備購入前の事前相談から始まり、指導受入事業は指導実施前の交付申請から始まります。どちらも交付申請、実績報告、補助金請求まで複数の手続きがあります。書類の作成に不安がある場合や、対象業種・対象設備の判断に迷う場合は、専門家に相談することで手続きの負担や不備のリスクを軽減できます。
公式情報(一次情報)
本記事は上記の公式情報をもとに作成しています。申請にあたっては必ず最新の公募要領をご確認ください。
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