やまがた未来くるエネルギー補助金とは?
「蓄電池を導入したいが費用が心配」「地中熱の設備に使える補助金を探している」——山形県が実施するやまがた未来くるエネルギー補助金は、再生可能エネルギー等設備の導入費の一部を補助する制度です。対象設備・補助上限額・申請の流れを行政書士法人がわかりやすく解説します。
最終更新日: 2026.10.09|監修: 行政書士法人クロノス(代表社員 黒川光智)代表プロフィールを見る
どんな補助金?(制度概要)
やまがた未来くるエネルギー補助金(事業名:山形県再生可能エネルギー等設備導入促進事業)は、山形県が実施する補助制度です。家庭・事業所における再生可能エネルギー等設備の導入を促進し、温室効果ガス排出量の削減を図ることを目的として、蓄電池設備・木質バイオマス燃焼機器・地中熱利用装置などの導入経費の一部を補助します。
補助対象となる設備は「蓄電池設備(非FIT型)」「蓄電池設備(卒FIT型)」「木質バイオマス燃焼機器」「地中熱利用装置」の4種類で、それぞれ補助率・上限額が異なります。申請は持参または郵送で受け付けており、先着順のため予算に達し次第受付が終了します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 内容:やまがた未来くるエネルギー補助金(山形県再生可能エネルギー等設備導入促進事業) |
| 実施機関 | 内容:山形県(受付窓口:特定非営利活動法人環境ネットやまがた) |
| 補助上限額 | 内容:蓄電池(非FIT型):40万円 / 蓄電池(卒FIT型):20万円 / 木質バイオマス:最大24万円 / 地中熱(空調):85万円 / 地中熱(融雪・家庭):42万円 / 地中熱(融雪・事業者):52万円 |
| 補助率 | 内容:蓄電池(非FIT型):7万円/kWhまたは1/3のいずれか低い額 / 蓄電池(卒FIT型):3万円/kWhまたは1/6のいずれか低い額 / 木質バイオマス:1/2または1/3 / 地中熱:1/3または1/6 |
| 募集期間 | 内容:2026年4月16日〜2026年11月30日(先着順・予算到達次第終了) |
| 事業完了期限 | 内容:2027年1月31日 |
2026年度の補助対象設備と変更点
令和8年度(2026年度)の補助対象設備は、蓄電池設備(非FIT型・卒FIT型)、木質バイオマス燃焼機器、地中熱利用装置(空調装置・融雪装置)の4区分です。蓄電池設備(非FIT型)については、太陽光発電設備との同時導入が要件となっています。また、電力受給開始日が2026年2月1日から2027年1月31日までの間に限られる点にご注意ください。
蓄電池設備は余剰電力の売電先として「山形県県民みんなで地産地消電力買取プラン」に登録されている小売電気事業者の買取プランを利用することが求められます。これは非FIT型・卒FIT型いずれにも共通する要件です。
補助上限額・補助率
補助金額は設備の種類ごとに計算方式が異なります。蓄電池設備は定額(kWh単価)または補助率のいずれか低い額が適用され、それに上限額が設けられています。木質バイオマス燃焼機器・地中熱利用装置は補助率方式です。
| 対象設備 | 補助率・補助単価 | 上限額 |
|---|---|---|
| 蓄電池設備(非FIT型) | 7万円/kWhまたは経費の1/3のいずれか低い額 | 40万円 |
| 蓄電池設備(卒FIT型) | 3万円/kWhまたは経費の1/6のいずれか低い額 | 20万円 |
| 木質バイオマス燃焼機器(やまがた省エネ健康住宅認定証取得の場合) | 経費の1/2 | 24万円 |
| 木質バイオマス燃焼機器(上記以外) | 経費の1/3 | 16万円 |
| 地中熱利用装置(空調装置) | 経費の1/3 | 85万円 |
| 地中熱利用装置(融雪装置・家庭向け) | 経費の1/3 | 42万円 |
| 地中熱利用装置(融雪装置・事業者向け) | 経費の1/6 | 52万円 |
木質バイオマス燃焼機器については、補助対象となる経費が20万円を超えることが要件の一つです。また、「やまがた省エネ健康住宅認定証」を取得している住宅に設置する場合は補助率が1/2に引き上がり、上限額も24万円に増額されます。
※補助上限・補助率・対象経費は公募回により変わります。申請前に最新の公募要領(各実施機関の公式情報)を必ずご確認ください。(本ページ最終確認: 2026-10)
対象となる事業者・要件
補助を受けるためには、次のいずれかに該当する必要があります。
- •山形県内に住所を有し、または有する予定の個人
- •山形県内に事業所を有する法人(地方公共団体を除く)または個人事業主
個人・事業者ともに対象となる制度ですが、設備の種類によって対象者に制限があります。地中熱利用装置の融雪装置については、家庭向けと事業者向けで補助率・上限額が異なります。また、設備の設置・購入については以下の共通要件があります。
- •県内に事業所または営業所を有する事業者から購入するものであること
- •設置工事は県内施工業者が行うものであること(木質バイオマス燃焼機器は自己施工も可)
- •補助事業者が自ら使用する住宅・事業所・農業用施設(木質バイオマスのみ)のために設置するものであること
- •補助事業者が設置場所の所有者でない場合は、所有者からの書面による承諾が必要
- −既使用(中古)の製品は対象外
- −過去に同一設備で当該補助金の交付を受けたものは対象外
- −設備を更新(高性能製品への買い替えを含む)するものは対象外。ただし、蓄電池設備(卒FIT型)の更新は除く(ただし、過去に当該補助金で同設備の補助を受けた場合は対象外)
- −山形県の他の再生可能エネルギー補助金との重複受給は不可
- −蓄電池設備については国等の補助制度の対象となり得るものは対象外
- −リース・賃貸借契約に基づき用意する設備は対象外
- −共同購入事業の対象となった設備は対象外
各設備の主な要件
蓄電池設備(非FIT型)
国の「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業」の対象製品として登録された国内メーカー製品であること。蓄電池の導入と同時に新規の太陽光発電設備(10kW未満)を新たに設置し、電力会社と電力受給契約を結ぶことが必要です(受給開始日が2026年2月1日〜2027年1月31日の間)。また、余剰電力は「山形県県民みんなで地産地消電力買取プラン」に登録された小売電気事業者の買取プランで売電することが求められます。設置工事は2025年4月1日以降に着手し、2027年1月31日までに完成するものが対象です。
蓄電池設備(卒FIT型)
FIT調達期間が終了した方、またはFIT認定を受けていない方を対象とした補助メニューです。交付申請書の提出時点で太陽光発電設備が既設であり、その余剰電力を蓄電して利用できるものが対象です。既設太陽光発電設備の容量(10kW以上も含む)に定めはありません。非FIT型と同じく国内メーカー製のZEH登録製品であることが必要で、パワーコンディショナの更新も同時に行うことが条件です。新規設置・更新いずれも対象となりますが、過去に当該補助金で同設備の補助を受けたものは更新であっても対象外です。設置工事は交付決定通知書の受領後に着手する必要があります(卒FIT型は事前着工不可)。
木質バイオマス燃焼機器(ストーブ)
薪またはチップを燃料とするストーブで、EN(ヨーロピアン・ノーム)、EPA(米国環境保護庁)等の承認を受けたもの、または同等の環境性能を持つ設備が対象です。設置工事は交付決定日以降に着手し、2027年1月31日までに完成するものが対象(自己施工も可)。補助対象経費が20万円を超えることが条件です。設備の更新・増設の可否については、交付要綱等で確認するか受付窓口(環境ネットやまがた)にお問い合わせください。既設設備の移設を伴う増設の場合は移設も同時に完成させる必要があります。
地中熱利用装置
空調装置はCOP3.0以上のもの、融雪装置はCOP3.0以上または同等水準のものが対象(散水方式は対象外)。地中熱と空気熱を利用したハイブリッド式も対象に含まれます。事業所への設置は融雪装置のみ対象(空調装置は住宅のみ)。設置工事は交付決定日以降に着手し、2027年1月31日までに完成するものが対象です。
補助対象経費
補助対象経費は、交付要綱の別表に設備ごとに定められています。いずれも消費税及び地方消費税相当額を除いた実支出額が基準となります。
| 対象設備 | 補助対象経費 |
|---|---|
| 蓄電池設備(非FIT型・卒FIT型) | 補助対象経費:蓄電池本体・電力変換装置・その他付属機器(蓄電システム制御装置、計測・表示装置、キュービクル)に係る経費 |
| 木質バイオマス燃焼機器 | 補助対象経費:機器の設置に直接必要な経費。自己施工の場合は機器及び工事に要する原材料の購入に要する経費に限る |
| 地中熱利用装置 | 補助対象経費:機器の設置に直接必要な経費(地中熱融雪装置については、配管埋設のための路盤整備及び保護コンクリートの打設を含む) |
補助対象外となる経費の例として、設備の保険料、各種個別サービス費、同時購入した燃料費、補助手続代行料などの間接経費があります(木質バイオマスQ&Aより)。また、木質バイオマス燃焼機器は補助対象経費が20万円を超えることが要件であり、ちょうど20万円の場合は対象となりません。
スケジュール
令和8年度(2026年度)の受付期間は2026年4月16日から2026年11月30日(必着)までです。先着順での受け付けとなっており、予算額に達した時点で受付が終了します。設備の種類によって工事着手できるタイミングが異なるため、注意が必要です。
| 手続き | 時期の目安 |
|---|---|
| 受付期間 | 時期の目安:2026年4月16日〜2026年11月30日(先着順・予算到達次第終了) |
| 蓄電池(非FIT型)工事着手 | 時期の目安:令和7年(2025年)4月1日以降(事前申込書受理決定の前後を問わず可) |
| 蓄電池(卒FIT型)・木質バイオマス・地中熱の工事着手 | 時期の目安:交付決定通知書受領後(事前着工は認められていない) |
| 事業完了(工事完成)期限 | 時期の目安:2027年1月31日 |
| 実績報告提出 | 時期の目安:事業完了後速やかに(指定窓口へ提出) |
蓄電池(非FIT型)は令和7年4月1日以降に工事着手済みであっても申請できます(Q&A Q6)。一方、蓄電池(卒FIT型)・木質バイオマス燃焼機器・地中熱利用装置は必ず交付決定通知書の受領後に工事着手する必要があります。交付決定前に工事を始めた場合は補助対象外となります。
申請の流れ
要件・対象設備の確認
導入を検討している設備が補助対象に該当するかを確認します。蓄電池設備はZEH登録製品かどうか、木質バイオマスは認定機関の承認の有無、地中熱はCOP値などを事前に確認してください。不明な点は受付窓口(環境ネットやまがた)に問い合わせることをおすすめします。
見積取得・設備選定
山形県内に事業所・営業所を有する事業者から見積を取得します。設置工事業者も県内施工業者であることを確認してください。
申請書類の準備
蓄電池(非FIT型)は「事前申込書」と後日提出する「交付申請書」の2段階、その他設備は「交付申請書」と事業完了後の「実績報告書」が必要です。各様式は山形県公式ページからダウンロードできます。
申請書の提出(持参または郵送)
受付窓口は特定非営利活動法人環境ネットやまがた(山形市上桜田3-2-37)です。持参の場合は平日午前9時〜午後5時に受け付けています。郵送の場合は配達日の証明ができる方法(簡易書留等)で送付します。2026年11月30日必着です。
交付決定・工事着手
蓄電池(卒FIT型)・木質バイオマス・地中熱は交付決定通知書を受け取った後に工事に着手します。交付決定前の工事着手は対象外となるため注意してください。
工事完成・事業完了
補助対象設備の設置工事を完了させます。事業完了期限は2027年1月31日です。この期限に間に合わない場合は補助を受けられない可能性があります。
実績報告書の提出
事業完了後、速やかに実績報告書を提出します。領収書・施工写真・設備の仕様書など必要書類を揃えて窓口に提出します。
補助金の受領
実績報告書の内容が審査・確認され、問題がなければ補助金が交付されます。
申請前に押さえておきたいポイント
蓄電池(非FIT型)は太陽光発電との同時導入が必須
蓄電池設備(非FIT型)は単体での導入は対象外です。10kW未満の新規太陽光発電設備を同時に設置し、電力会社との電力受給契約(受給開始日が2026年2月1日〜2027年1月31日の間)を結ぶことが条件です。既に太陽光発電を設置済みの場合は「卒FIT型」として申請できる場合があります。卒FIT型はFIT調達期間が終了した方またはFIT認定を受けていない方が対象で、パワーコンディショナの更新も要件に含まれます。詳細は受付窓口(環境ネットやまがた)にご確認ください。
工事着手のタイミングに注意
設備の種類によって工事着手できるタイミングが異なります。蓄電池(非FIT型)は令和7年4月1日以降に着工済みでも申請できます(事前申込書の受理決定前後は問いません)。一方、蓄電池(卒FIT型)・木質バイオマス燃焼機器・地中熱利用装置は必ず交付決定通知書の受領後に工事着手する必要があり、事前着工は認められていません。交付決定前に工事を始めた場合は補助対象外となります。
先着順のため早めの申請が重要
この補助金は予算額に到達次第受付を終了します。受付期間内であっても予算に達した場合は申請できなくなります。導入を検討している場合は、受付開始(2026年4月16日)以降できるだけ早めに申請書類を準備し提出することをおすすめします。
地産地消電力買取プランへの登録が必要
蓄電池設備(非FIT型・卒FIT型)の申請には、余剰電力を「山形県県民みんなで地産地消電力買取プラン」に登録されている小売電気事業者の買取プランで売電することが条件です。対応する小売電気事業者の一覧は山形県公式ページで確認できます。契約先の電気会社が登録されているかどうかを事前に確認してください。
注意点
- •この補助金は先着順受付です。受付期間(2026年11月30日)内であっても予算に達し次第受付が終了します。早めの申請をおすすめします。
- •蓄電池(卒FIT型)・木質バイオマス燃焼機器・地中熱利用装置は、交付決定通知書の受領前に工事着手した場合は補助対象外となります。着手のタイミングにご注意ください。
- •設備の購入は山形県内に事業所・営業所を有する事業者から、設置工事は県内(山形県内に事業所を有する)施工業者による施工が必要です(木質バイオマス燃焼機器の自己施工を除く)。
- •山形県の他の再生可能エネルギー補助金との重複受給はできません。また、蓄電池設備については国等の補助制度の対象となり得る場合も対象外です。
- •補助金額は申請時に提出する見積金額等をもとに審査されます。実際の補助額は申請内容の審査結果によります。最終的な適否の判断は山形県・受付窓口が行います。
- •本記事は2026年10月時点の令和8年度交付要綱・Q&A等の一次情報(山形県公式ページ)に基づく内容です。制度の詳細や最新情報は必ず山形県公式ページおよび受付窓口(環境ネットやまがた)でご確認ください。
よくある質問
Q蓄電池設備のみを導入したい場合、補助を受けられますか。
蓄電池設備(非FIT型)は、10kW未満の新規太陽光発電設備との同時導入が必須です。蓄電池単体での申請は対象外となります。一方、すでに太陽光発電設備が設置されている場合は「蓄電池設備(卒FIT型)」として申請できる場合があります。卒FIT型はパワーコンディショナの更新も同時に行うことが条件です。
Q太陽光発電設備を既に設置しています。蓄電池を後から追加したい場合は対象になりますか。
既設の太陽光発電設備がある場合は「蓄電池設備(卒FIT型)」として申請できる可能性があります。卒FIT型は既設太陽光発電設備の余剰電力を蓄電して利用できること、かつパワーコンディショナの更新を同時に行うことが条件です。なお、上限額は20万円(補助率は3万円/kWhまたは1/6のいずれか低い額)となります。
Q法人・事業者でも申請できますか。
山形県内に事業所を有する法人(地方公共団体を除く)または個人事業主であれば申請できます。ただし、設備の種類によって対象が異なります。たとえば地中熱利用装置の空調装置は住宅向けのみで事業所への設置は対象外ですが、融雪装置は事業所向けも対象です(補助率・上限額は家庭向けと異なります)。
Q他の補助金と併用できますか。
山形県の他の再生可能エネルギー関連補助金との重複受給はできません。また、蓄電池設備については国等の補助制度の対象となり得る場合も対象外とされています。市町村独自の補助金については、重複が可能な場合もあります。詳しくは受付窓口(環境ネットやまがた)または山形県にお問い合わせください。
Q申請は郵送でできますか。どこに送ればよいですか。
郵送による申請が可能です。配達日の証明ができる方法(簡易書留等)で受付窓口宛てに送付してください。受付窓口は「特定非営利活動法人環境ネットやまがた」(〒990-2421 山形市上桜田3-2-37、電話:023-679-3377)です。受付期間の最終日(2026年11月30日)必着です。
Q山形県外に本社がある施工業者に工事を依頼しても大丈夫ですか。
交付要綱では「山形県内に事業所を有する工事事業者(県内施工業者)」が行うことが要件とされています。本店・支店・支社・営業所など名称を問わず、山形県内に営業活動を行う拠点があれば要件を満たします(製品の製造のみを行う工場は該当しません)。県外に本社があっても、県内に拠点を持つ業者であれば対象となります。契約書上の住所が県外となる場合は、県内拠点の確認書類の提出を求められることがありますので、受付窓口に確認することをおすすめします。なお、木質バイオマス燃焼機器については、補助事業者自身が設置工事を行う自己施工も認められています。
Q補助金の申請サポートをお願いできますか。
行政書士法人クロノスでは、補助金申請書類の作成・確認や手続きのスケジュール管理について申請サポートを行っています。設備の対象要件の確認や必要書類の準備でお困りの場合は、まずはお気軽にご相談ください。
公式情報(一次情報)
本記事は上記の公式情報をもとに作成しています。申請にあたっては必ず最新の公募要領をご確認ください。
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