宗像市創業応援補助金とは?
「宗像市で創業したい」「宗像市内で創業したばかりで、費用の負担を減らしたい」——そんな方のための、宗像市の補助金です。対象者・補助上限額・申請の流れを、行政書士法人がわかりやすく解説します。
最終更新日: 2026.09.20|監修: 行政書士法人クロノス(代表社員 黒川光智)代表プロフィールを見る
どんな補助金?(制度概要)
宗像市創業応援補助金(“宗業”者応援補助金)は、福岡県宗像市が実施する補助制度です。宗像市は「創業できる街」を目指し、宗像市商工会や市内金融機関、その他の支援機関と連携して創業する方を支援しており、本補助金は“宗業”(宗像で創業)する方の費用の一部を補助するものです。
対象者は、これから宗像市内で創業を予定している個人、創業後1年未満の個人・法人、法人成り後1年未満の会社などに分かれます。この補助金の大きな特徴は、申請にあたって宗像市の「特定創業支援等事業を受けたことの証明書」が必須である点です。証明書の取得には1カ月以上・4回以上の創業支援プログラムの受講が必要なため、申請を検討する場合は早めの準備が欠かせません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 宗像市創業応援補助金(“宗業”者応援補助金) |
| 実施機関 | 宗像市(産業政策課 商工観光係) |
| 補助上限額 | 通常枠:30万円/SDGs推進枠:40万円 |
| 補助率 | 補助対象経費の2分の1以内 |
| 受付期間 | 令和8年6月1日(月)〜令和8年12月25日(金) |
申請枠・類型
この補助金には「通常枠」と「SDGs推進枠」の2つの申請枠があり、いずれか一方を選択して申請します。両方の枠に同時に申請することはできません。
通常枠
補助率2分の1以内、上限30万円の基本の枠です。地域経済への波及効果・雇用の創出効果、実現可能性、収益性、創業者の資質、創業への意欲の5項目で審査されます。
SDGs推進枠
通常枠の審査項目に加えて、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献する取組であるかどうかも審査される枠です。補助事業計画書に、SDGsの17の目標のうち関連する目標の番号と、その達成にどのように貢献するのかを具体的に記載する必要があります。上限は40万円と通常枠より高く設定されていますが、SDGs推進枠で不採択となった場合、その年度内に通常枠での再審査は行われません。
補助上限額・補助率
補助率はいずれの枠も補助対象経費の2分の1以内で、交付額は千円単位とし、端数が出た場合は切り捨てられます。
| 申請枠 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| 通常枠 | 2分の1以内 | 30万円 |
| SDGs推進枠 | 2分の1以内 | 40万円 |
消費税・地方消費税等、税金に係る部分は補助対象外です。実際に受け取れる補助金は、交付決定通知書に記載された交付金額より少なくなる場合があり、記載された金額を上回ることはありません。
※補助上限・補助率・対象経費は公募回により変わります。申請前に最新の公募要領(各実施機関の公式情報)を必ずご確認ください。(本ページ最終確認: 2026-09)
対象となる事業者・要件
補助対象者となるには、次の(1)〜(3)のいずれかに該当し、かつ①〜④の要件をすべて満たす必要があります。
- •(1)交付申請時と同年度に宗像市内で創業を予定している個人
- •(2)宗像市内で創業後、1年未満の個人または会社(申請日時点)
- •(3)事業開始後5年未満であり、宗像市内で法人成り後1年未満の会社、または交付申請時と同年度に宗像市内で法人成りしようとする個人(申請日時点)
- •①市内に住所及び主たる事業所を有する(または当該年度内に有する予定の)個人、または市内に主たる事業所を有する(または当該年度内に設立する予定の)法人であること
- •②宗像市の「特定創業支援等事業を受けたことの証明書」が発行されていること
- •③市税の滞納がないこと
- •④暴力団員に該当しないこと(暴力団員でなくなった日から5年を経過していない者を含みます)
「特定創業支援等事業を受けたことの証明書」は、fabbit宗像または宗像市商工会が実施する創業支援を1カ月以上の期間をかけて4回以上受講し、「経営」「財務」「人材育成」「販路開拓」の知識を習得したうえで発行される「受講修了証」等の必要書類を宗像市に提出することで交付されます。取得までに1カ月以上かかるため、受講を希望する場合はまず支援機関へ電話で連絡することが必要です。
補助対象事業としては、実効性が高く需要や雇用等を生み出す見込みのある事業で、宗像市商工会またはfabbit宗像の支援のもと作成された創業事業計画に則り実施され、金融機関からの資金調達または自己資金で実施が十分見込める計画であることも必要です。
- −風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条に該当する営業を営む方は対象外です
- −暴力団による不当な行為の防止等に関する法律に規定する暴力団員、または暴力団員でなくなった日から5年を経過しない方は対象外です
- −宗教法人、政治団体、一般社団法人、社会福祉法人、公益社団法人、公益財団法人、学校法人等は対象外です
- −宗教的活動または政治的活動を目的とする事業、風俗営業等に該当する事業、フランチャイズまたはこれに類する契約に基づく事業は対象外です
補助対象経費
補助対象となる経費は、補助金の交付決定後に契約・発注(着手)した申請事業に必要な経費で、令和9年3月31日までに請求・支払いが完了するものに限られます。
- •委託費:法人登記に必要な書類作成の委託、司法書士・行政書士等への書類作成委託、試作品製造委託など
- •工事費:内外装工事、水道工事、電気工事など(自宅兼事務所の場合は補助事業用として明確に区分できる場合のみ対象)
- •備品購入費:業務用の機械設備や什器など単価が一定以上の備品(汎用性の高いものや1万円以下の消耗品は対象外)
- •広報費:チラシ・のぼり・看板などのデザイン・印刷費、自社ホームページ作成費、広報紙等への広告掲載料など
- •事務所等賃貸料:事業所家賃、駐車場料、共益費、管理費(賃貸借契約書の写しが必要。3親等以内の親族が所有するものに係る経費は対象外)
- −消費税及び地方消費税相当額などの公租公課
- −リース取引によるリース料、各種保証料・保険料
- −原材料及び消耗品の購入に係る経費(デリバリーの容器・袋、包装紙等)
- −販売や有償レンタルを目的とした製品・商品等の購入費、自社製品の調達または関係会社からの調達
- −パソコン、タブレットPC、周辺機器(LAN、Wi-Fi、ルーター、サーバー、Webカメラ、ディスプレイなど)、自転車、自動車など汎用性の高いもの
受付期間・スケジュール
申請受付期間は令和8年6月1日から12月25日までですが、申請には「特定創業支援等事業を受けたことの証明書」の取得が必要で、この証明書の取得だけで1カ月以上かかります。締切間際に慌てないよう、早めに支援機関へ相談してスケジュールを組むことが重要です。
| 手続き | 時期の目安 |
|---|---|
| 申請受付期間 | 令和8年6月1日(月)〜令和8年12月25日(金) |
| 補助対象期間 | 交付決定日〜令和9年3月31日(水)まで |
| 審査結果の通知 | 申請締切から3週間程度を目安に個別通知 |
| 完了報告 | 事業完了後30日以内、または令和9年3月31日のいずれか早い日まで |
| 継続報告 | 交付後、翌年度から3年間、年1回の成果報告書提出 |
申請の流れ
特定創業支援等事業を受けたことの証明書の取得
fabbit宗像または宗像市商工会へ電話で連絡し、1カ月以上の期間をかけて4回以上の創業支援プログラムを受講します。受講後に交付される「受講修了証」等の必要書類を宗像市に提出すると、「特定創業支援等事業を受けたことの証明書」が交付されます。
申請準備
支援機関の支援のもとで作成した最新の創業事業計画書と、交付申請書・補助事業計画書など交付申請に必要な書類一式を準備します。
交付申請書の提出
宗像市産業政策課(北館2階)へ窓口持参、またはメール([email protected])で交付申請書一式を提出します。
受付・審査
市が提出書類をもとに、地域経済への波及効果・雇用の創出効果、実現可能性、収益性、創業者の資質、創業への意欲(SDGs推進枠はSDGs達成への貢献も加えて)を審査します。審査結果は申請締切から3週間程度を目安に個別通知されます。
交付・不交付決定、交付決定通知書の受け取り
審査の結果、審査結果が通知され、交付が決定した場合は交付決定通知書を受け取ります。申請すれば必ず交付されるものではありません。
事業実施・(創業予定者は)創業
交付決定日から令和9年3月31日までの間に、補助対象経費の契約・発注から支払いの完了までを行います。これから創業する方((1)の区分)は、この期間内に創業(営業開始)まで行う必要があります。すでに創業している方や法人成り済みの会社((2)の区分と、(3)のうち法人成り後1年未満の会社)は、対象期間中に補助対象経費の契約・発注と支払いを行います。(3)のうちこれから法人成りする個人は、交付申請時と同年度内に法人成りを完了する必要があります。いずれの場合も、交付決定前に契約・発注した経費は補助対象になりません。
完了報告書の提出
事業完了後30日以内、または令和9年3月31日のいずれか早い日までに、完了報告書、成果報告書、補助対象経費精算内訳書、請求書・領収書の写し、事業成果がわかる資料等を提出します。
交付額の確定・補助金の請求
市が実績報告書類を審査し、交付額を確定した通知書を受け取ったら、支払請求書を提出します。支払いは原則として銀行振込です。
継続報告
補助金交付後、翌年度から3年間は事業を継続する必要があり、1年ごとに成果報告書を提出します。
申請前に押さえておきたいポイント
証明書取得には時間がかかるため早めの相談を
「特定創業支援等事業を受けたことの証明書」の取得には1カ月以上かかります。申請受付期間の締切は令和8年12月25日ですが、証明書取得のスケジュールを見込んで、余裕をもって準備を始めることが重要です。
交付は事業者ごとに一回限り
この補助金の交付を受けられるのは、事業者ごとに1回のみです。将来、別の事業や別のタイミングでの申請を考えている場合は、いつ申請するかを慎重に検討する必要があります。
交付決定前の支出は対象外
補助対象となる経費は、交付決定日以降に契約・発注したものに限られます。証明書取得や書類準備を進めている間でも、備品購入や工事契約は交付決定を受けてから行う必要があります。
SDGs枠不採択後の再審査に注意
通常枠とSDGs推進枠は同時に申請できず、SDGs推進枠で不採択となった場合、その年度内に通常枠での再審査は行われません。どちらの枠で申請するかは慎重に判断する必要があります。
注意点
- •申請すれば必ず交付されるものではなく、市による審査の結果、交付・不交付が決定されます。
- •補助対象となる経費は、補助金の交付決定後に契約・発注したものに限られます。交付決定前に契約・発注した経費は補助対象になりません。
- •この補助金の交付を受けられるのは、事業者ごとに1回限りです。
- •消費税・地方消費税等、税金に係る部分やリース料、汎用性の高い物品の購入費、原材料及び消耗品の購入費などは補助対象経費に含まれません。
- •本記事の内容は一般的な解説であり、個別の案件が対象になるかどうかの最終判断は宗像市が行います。要件に不安がある場合は、申請前に必ず宗像市産業政策課へご確認ください。
- •本記事は令和8年(2026年)9月時点の宗像市公式ページおよび令和8年度募集要領に基づく内容です。制度の詳細や最新情報は、必ず宗像市の公式ページでご確認ください。
よくある質問
Q通常枠とSDGs推進枠のどちらで申請すればよいですか。
補助上限額はSDGs推進枠(40万円)のほうが通常枠(30万円)より高く設定されていますが、SDGs推進枠は通常枠の審査項目に加えてSDGs達成への貢献も審査されます。両枠の同時申請はできず、SDGs推進枠で不採択となった場合はその年度内に通常枠での再審査は行われないため、事業内容に照らしてどちらの枠で申請するかを慎重に判断する必要があります。
Q特定創業支援等事業を受けたことの証明書は、どうすれば取得できますか。
fabbit宗像または宗像市商工会が実施する創業支援プログラムを、1カ月以上の期間をかけて4回以上受講する必要があります。受講を希望する場合は、まず支援機関へ電話で連絡してください。受講後に交付される受講修了証等の必要書類をそろえて宗像市に申請すると、証明書が交付されます。取得までに1カ月以上かかるため、早めの相談をおすすめします。
Qすでに事業を始めていますが、申請できますか。
宗像市内で創業後1年未満の個人または会社、あるいは事業開始後5年未満で法人成り後1年未満の会社等であれば対象となり得ます。ただし、個人の場合は市内に住所及び主たる事業所を有すること(交付申請時と同年度内に有する予定を含みます)、法人の場合は市内に主たる事業所を有すること(同年度内に設立する予定を含みます)、また特定創業支援等事業を受けたことの証明書を取得していることなど、他の要件もあわせて満たす必要があります。
Q自宅を事務所として利用する場合の工事費は対象になりますか。
自宅兼事務所として利用する場合、補助事業用として明確に区分できる部分に限り対象となり得ます。区分できることを示す図面等の提出が必要で、明確に区分できない場合は補助対象になりません。
Qパソコンやタブレットの購入費は対象になりますか。
パソコン、タブレットPC、周辺機器(LAN、Wi-Fi、ルーター、サーバー、Webカメラ、ディスプレイなど)は汎用性の高い物品として補助対象外です。備品購入費として補助対象になるのは、業務用の機械設備など事業に直接関係する備品に限られます。
Q過去にこの補助金を受けたことがある場合、再度申請できますか。
この補助金の交付は事業者ごとに1回限りのため、再度の申請はできません。
Q自分で申請するのと、行政書士に依頼するのとではどちらがよいですか。
この補助金は特定創業支援等事業を受けたことの証明書の取得を含め、申請区分や状況に応じて必要になる多くの添付書類や複数の手続き期限が定められています。書類の準備や対象となる経費の判断に不安がある場合は、行政書士などの専門家に相談することで、手続きの負担や不備のリスクを軽減できます。
公式情報(一次情報)
本記事は上記の公式情報をもとに作成しています。申請にあたっては必ず最新の公募要領をご確認ください。
関連する補助金記事
同じ目的・同じ地域で活用できる制度の解説記事です。
小規模事業者持続化補助金(創業型)
創業後1年以内の小規模事業者等が、産業競争力強化法に基づく特定創業支援等事業による支援を受けたうえで行う販路開拓等の取組を支援する国の補助金です。補助上限200万円(インボイス特例で250万円)、補助率2/3です。
最大補助額:250万円(通常上限200万円+インボイス特例50万円)
いしかわクリエイトラボ賃貸料支援事業
能美市が、いしかわクリエイトラボに新たに入居した中小企業に対し、建物賃貸料年額の10%を最大3年間補助する制度です。初期投資軽減を目的とした賃貸料支援です。
建物賃貸料年額の10%(3年間)
いしかわフロンティアラボ・クリエイトラボ賃貸料支援事業
能美市が、いしかわサイエンスパークの賃貸施設(フロンティアラボ・クリエイトラボ)に新たに入居した中小企業に対し、賃貸料年額の10%を最大3年間補助する制度です。
賃貸料年額の10%(3年間)
かほく市ビジネスイノベーション補助金
かほく市内で新規創業する方や、市内の空き家・空き店舗を活用して開業する方向けの補助金です。施設整備費や改修費、備品購入費などを補助率2分の1、最大360万円まで支援します。
新規創業者:最大110万円/空き家・空き店舗活用事業者:最大360万円
デジタル化・AI導入補助金
AIやクラウドサービスなどの最新技術を活用して、業務の効率化や新しいビジネスモデルの構築を目指す企業を支援します。働き方改革やDX推進に活用できます。
最大補助額:450万円
ものづくり補助金
製造業を中心に、新商品開発や生産プロセスの改善、設備導入などを支援します。製造技術の高度化やイノベーション推進が目的です。
最大補助額:4,000万円(賃上げ達成時の上乗せあり)