第3回 受付予定

都内商店街での開業助成金とは?

「東京都内の商店街で自分の店を開きたい。内装工事や家賃の負担を少しでも軽くしたい」——そんな方のための助成金です。東京都の公的な中小企業支援機関が実施する「若手・女性リーダー応援プログラム助成事業」と「商店街起業・承継支援事業」は、都内の商店街で実店舗を開業する方に、店舗の工事費・設備費・広告費と、交付決定日から3年間の家賃の一部を助成します。全国オンライン対応の行政書士法人が、2つの事業の違いと申請のポイントをわかりやすく解説します。

最終更新日: 2026.09.20|監修: 行政書士法人クロノス(代表社員 黒川光智)代表プロフィールを見る

どんな助成金?(制度概要)

都内商店街での開業助成金は、公益財団法人東京都中小企業振興公社が実施する「若手・女性リーダー応援プログラム助成事業」と「商店街起業・承継支援事業」の2つをまとめた呼び名です。東京都内の商店街で実店舗を開業・移転する方を主な対象とし(2店舗目は両事業で対象、多角化と事業承継は「商店街起業・承継支援事業」のみが対象です)、店舗の新装・改装工事費、設備・備品購入費、宣伝・広告費と、交付決定日から3年間の店舗賃借料の一部を助成します。

この制度は、商店街における開業者の育成・支援とともに「都内商店街の活性化」を図ることを目的としています。そのため、審査では事業の実現性に加えて「商店街の活性化にどう貢献するか」が問われ、採択後は商店街組織への加入と活動への参加が条件となります。物件が「区市町村が商店街と認める区域」の中にあることが前提で、商店街の代表者から出店の確認書をもらう必要がある点が、他の創業系補助金と大きく異なります。

項目内容
正式名称若手・女性リーダー応援プログラム助成事業/商店街起業・承継支援事業
実施機関公益財団法人東京都中小企業振興公社(企画管理部 助成課 商店街事業担当)
対象地域東京都内の商店街(区市町村が商店街と認めるもの)
助成限度額若手・女性:最大844万円/商店街起業・承継:最大694万円
助成率若手・女性:4分の3以内/商店街起業・承継:3分の2以内
第3回の受付期間2026年10月9日(金)〜10月30日(金)17時必着(交付決定日は2027年3月1日予定)
申請方法Jグランツによる電子申請が原則(利用が難しい場合は郵送申請も可)
問い合わせ先東京都中小企業振興公社 助成課 商店街事業担当(TEL:03-3251-7926)

2つの事業の違い

2つの事業は、対象となる経費や助成対象期間はほぼ共通で、違いは「誰が申請できるか」と「助成率・上限額」です。女性または年度末時点で39歳以下の男性が、創業予定の個人または個人事業主として開業する場合は、条件の良い「若手・女性リーダー応援プログラム助成事業」に申請できます。申請時点で法人または法人の代表者である方、40歳以上の男性、事業承継の場合は「商店街起業・承継支援事業」が対象です。なお、商店街起業・承継支援事業でも、法人の代表者が個人として申請することはできません。個人として申請した後に法人を設立して開業することは想定されていますが、その場合は速やかに公社へ変更届を提出する必要があります。

若手・女性リーダー応援プログラム

女性、または令和9年3月31日時点で39歳以下の男性のうち、創業予定の個人または個人事業主が対象です。法人および法人の代表者は申請できません(別事業の法人の代表者であっても不可)。申請区分は「開業」「2店舗目」「移転」の3つで、助成率は4分の3以内、事業所整備費の助成上限は400万円、宣伝・広告費の助成対象経費の上限は150万円です。審査では共通の4項目に「創意工夫」「商店街におけるリーダーシップ」の2項目が加わります。

商店街起業・承継支援事業

年齢・性別、個人・法人を問わず、中小企業者(会社および個人事業者)と創業予定の個人が対象です。申請区分は「開業」「多角化」「2店舗目」「移転」「事業承継」の5つで、事業承継は個人または個人事業主のみが申請できます。助成率は3分の2以内、事業所整備費の助成上限は250万円、宣伝・広告費の助成対象経費の上限は100万円です。法人の場合は代表者または正社員の事業担当者が店舗に専従する形でも申請できます。

併願について

若手・女性の要件を満たす方は、2つの事業に併願申請できます。両方とも採択基準に達した場合は、助成率の高い若手・女性リーダー応援プログラム助成事業での採択となり、重複受給はできません。公社が公表している令和7年度の採択倍率は、若手・女性が年間で約5倍、商店街起業・承継が約2.3倍(若手・女性での採択者を除いた実数ベースでは約2.9倍。いずれも各回の公表値からの集計)と差があるため、要件を満たす方は併願を検討する価値があります。

助成上限額・助成率

助成対象経費は「事業所整備費」(店舗新装・改装工事費、設備・備品購入費、宣伝・広告費)と「店舗賃借料」の2区分です。店舗賃借料は交付決定日から3年間が対象で、月ごとの上限額が年次で下がっていきます。

経費区分若手・女性リーダー応援プログラム商店街起業・承継支援
助成率4分の3以内3分の2以内
事業所整備費の上限400万円250万円
宣伝・広告費の対象経費上限150万円100万円
店舗賃借料の月額上限1年目15万円/2年目12万円/3年目10万円(両事業共通)1年目15万円/2年目12万円/3年目10万円(両事業共通)
助成限度額(合計)844万円694万円

表の宣伝・広告費は助成対象経費の上限で、助成額はこれに助成率を掛けた額です。限度額の内訳は、若手・女性の場合、事業所整備費400万円に、店舗賃借料の上限(15万円×12か月+12万円×12か月+10万円×12か月=444万円)を加えた844万円です。たとえば助成対象となる家賃(消費税・管理費・共益費を除く)が月20万円の場合、4分の3は15万円で1年目の上限と一致するため、1年目は月15万円、2年目は上限の12万円、3年目は上限の10万円が助成され、全期間の家賃が対象と認められる前提で、計算上の上限は444万円です。上限額を受け取るには相応の対象経費が必要で、事業所整備費で400万円を受け取るには税抜で約533万円の対象経費がかかる計算になります。

工事費か設備費のどちらかが必須です

「店舗新装・改装工事費」または「設備・備品購入費」の申請が必須とされており、店舗賃借料のみ、宣伝・広告費のみの申請はできません。この2つの経費が最終的に両方ゼロになった場合は、他の経費も助成対象とならないと明記されています。居抜き物件で工事がほとんど不要な場合でも、看板工事や10万円以上の設備購入など、必須経費に該当するものを計画に含める必要があります。

対象となる事業者・要件

募集要項では、まず2つの事業に共通する4つの条件を確認し、次に申請区分と申請先の事業を判定する流れになっています。主な要件は以下のとおりです。要件の詳細は募集要項で必ずご確認ください。

  • 申請予定の店舗が都内の商店街(区市町村が商店街と認めるもの)の中にあること
  • 開業予定の業種が公社の定める業種(募集要項の業種確認表で指定された小分類)に該当すること。小売業・飲食店・生活関連サービス業のほか、宿泊業、持ち帰り・配達飲食サービス業、学習塾などの教育関連、専門サービス業、自動車整備業なども指定されています。製造業・卸売業は対象外です
  • 開業(店舗で事業を開始する日)が交付決定日以降で、交付決定日から1年以内であること
  • 申請者本人(法人の場合は代表者または正社員)が、申請店舗で専ら事業に従事すること(営業日時に常駐し、事業に専念すること)
  • 申請時点で、出店予定の商店街の代表者等から出店の確認が取れていること(「商店街出店に関する確認書」への署名)
  • 開業月までに商店街組織に加入し、助成事業終了後も加入を継続すること
  • 経営に関する知識があること(1年程度の経営実務経験、経営に関する資格、または経営研修を受講済みか開業までに受講できることのいずれか)
  • 開業する業種に関する実務知識があること(同業他社での1年程度の就業、必要な資格、または実務研修を受講済みか開業までに受講できることのいずれか)
  • 開業までに必要な許認可を取得すること
  • 若手・女性リーダー応援プログラムの場合:女性または令和9年3月31日時点で39歳以下の男性で、創業予定の個人または個人事業主であること
  • 過去に公社の創業助成事業、若手・女性リーダー応援プログラム助成事業、商店街起業・承継支援事業のいずれかで助成金を受給した方は申請できません
  • 法人および法人の代表者は、若手・女性リーダー応援プログラム助成事業には申請できません
  • 大企業または大企業が実質的に参画する企業のフランチャイズ加盟店は対象外です
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)第2条に規定する風俗関連業、ギャンブル業、連鎖販売取引などの業態は対象外です
  • 事業税等の滞納(分納を含む)がある方、東京都や公社への賃料等の未払いがある方は申請できません
  • 国・都道府県・区市町村等の他の補助金・助成金と、同じ工事費・設備費・家賃などを重複して助成対象にすることはできません

経営経験の年数制限はありません

同じ公社の創業助成事業では、令和8年度第2回募集要項において「個人事業主・法人の登記上の代表者として通算5年以上の経営経験がある方」は申請できないとされていますが、この開業助成金の募集要項にはそのような年数の上限はありません。過去に店舗を経営していた方や、閉店後に再び開業する方も、申請時点で実店舗を持っていなければ「開業」区分で申請できると解されます。区分の該当性は募集要項の定義に基づいて公社が判断するため、事前に公社へ確認することをおすすめします。1年程度の経営実務経験は、経営知識の要件を満たす材料として職務経歴書で証明できます。

助成対象経費

事業所整備費は、原則として交付決定日から開業日までに契約・取得し、開業日が属する月の翌々月末(交付決定日から最長1年以内)までに支払を完了した経費が対象です。ただし特例として、店舗新装・改装工事費は交付決定日の3か月前以降(第3回は交付決定予定日から逆算して2026年12月1日以降)に契約・着工したもの、店舗賃借料は交付決定日の6か月前以降(同じく2026年9月1日以降)に契約したものも対象になります。工事費については、交付決定日より前に支払った着手金・中間金は対象外で、交付決定日以降に支払う税込残額が総額の30%以上であること、申請書に記載した工事業者による工事であることが条件です。家賃は交付決定日以降の期間分が対象ですが、契約に基づく前払いなど支払時期については例外が定められています。

  • 店舗新装・改装工事費:内装・外装・看板などの工事費。エアコン、トイレ、カウンター、固定式の椅子など工事を伴う据え付け型の設備も工事費として扱われます
  • 設備・備品購入費:1点税込10万円以上の新品の設備・備品。組立費・運搬費・配送料を含みます。同時に購入するテーブルと椅子のセットや、複数の物品で構成されるレジシステムは、合計額を1点あたりの単価とみなします。事業専用のパソコンは1台に限り対象です
  • 宣伝・広告費:WEBサイト・SNS制作費(助成対象経費の上限50万円・税抜)、新規オープンに関するチラシ作成費(新聞折込・ポスティング代を含む)、新聞・雑誌・WEB・プレスリリースへの広告掲載費
  • 店舗賃借料:交付決定日から3年間の家賃(月額上限は1年目15万円、2年目12万円、3年目10万円)
  • 敷金・礼金・仲介手数料・保証金・管理費・共益費、火災保険料・地震保険料、水道光熱費、家賃に含まれる消費税などは対象外です
  • 申請者本人または三親等以内の親族が所有する不動産(本人や親族が経営する法人が所有する場合を含む)の賃借料は対象外です
  • 中古品(アンティーク品を含む)、1点税込10万円未満の備品、車両、消耗品、汎用性の高い備品(カメラ等)は対象外です
  • 委託先が業務の全部または主要な部分を別の事業者に再委託した工事、自分で材料を買って行った工事、工事や設備のデザイン費は対象外です
  • WEBサイトの維持管理費、ネット販売の構築費、名刺・ショップカード・メニュー表・パンフレット、全国紙への掲載費は対象外です
  • 開業日までに納品されていない備品や、開業後に発生した経費(家賃を除く)は対象外です
  • 経費の支払は申請者名義の口座からの振込が原則で、クレジットカードのリボ払い・分割払いは対象外です

スケジュール

令和8年度は年3回の募集があり、第1回・第2回は受付を終了しています。第3回の申請受付は2026年10月9日(金)から10月30日(金)17時必着で、交付決定日は2027年3月1日(予定)です。開業は交付決定日以降、1年以内に行う必要があるため、第3回に申請する場合は交付決定日(2027年3月1日予定)以降のオープンが前提となります。

手続き第3回の時期(予定)
申請書類の受付2026年10月9日(金)〜10月30日(金)17時必着
資格審査・書類審査2026年10月中旬〜12月中旬
書類審査の結果通知2026年12月下旬
面接審査2027年1月中旬〜下旬
交付決定日2027年3月1日
開業の期限交付決定日から1年以内(2028年2月末まで)
事業所整備費の実績報告開業日が属する月の翌々月末まで(最長1年以内)
店舗賃借料の実績報告1年目・2年目・3年目の家賃支払後15日以内(年1回、計3回)

助成金は後払いです

助成金は開業前には支払われません。事業所整備費は開業後の実績報告と公社の現地確認・検査を経て、店舗賃借料は年1回の実績報告を経て、合計最大4回に分けて支払われます。工事代金や設備費、交付決定日までの家賃はすべて自己資金または融資で用意する前提になります。物件を先に契約する場合、2027年3月1日より前の家賃は助成の対象になりません。

申請の流れ

1

募集要項の確認とGビズIDプライムの取得

公社の特設サイトから募集要項(全45ページ)と申請書類をダウンロードします。電子申請にはGビズIDプライムのアカウントが必要で、取得に2週間程度(公社の案内では2〜3週間)かかるため、最初に申し込みます。

2

出店予定地の商店街を区市町村に確認

物件の所在地が、区市町村が商店街と認める区域に属しているかを、申請者自身が区市町村の担当窓口に確認します。公社は物件や商店街の紹介・判定を行いません。区市町村の担当者がこの助成金を知らない場合もあるため、確認の目的を明確に伝えます。

3

商店街の代表者から出店確認書を取得

出店予定の商店街の代表者等と対面し、出店の意向を伝え、商店街の課題を聞き取ったうえで、指定書式の「商店街出店に関する確認書」に署名をもらいます。申請時の必須書類で、ここで聞いた課題は申請書の「商店街活性化への寄与」の材料になります。

4

申請書類の作成

申請書、月次資金繰り表(3年分)、工事・設備・広告の見積書、店舗の地図・写真・レイアウト図、職務経歴書、経営研修・実務研修の書類、住民票、納税証明書、確定申告書などを準備します。見積書が必要なため、工事業者や広告業者は申請前に決めておく必要があります。

5

Jグランツで電子申請

受付期間中にJグランツの申請フォームから提出します。締切日はアクセスが集中するおそれがあるため、余裕をもって提出することが推奨されています。Jグランツの利用が難しい場合は、郵送用の申請書類を別途取得して郵送申請することもできます(締切日17時必着)。

6

資格審査・書類審査・面接審査

資格要件と必要書類の確認(資格審査)を通過すると書類審査が行われ、通過者に面接日程が連絡されます。面接には、個人の開業申請では申請者本人のみが出席します(法人や事業承継では申請区分により出席者が異なります)。実施形式や日程は、書類審査を通過した方に公社から個別に連絡されます。不備・不足の書類があった場合は、審査期間中に公社から連絡があります。

7

交付決定・事務説明会

採択されると交付決定通知が届き、交付決定日から約2週間以内に公社で事務処理の説明会が行われます。助成事業者の名称・商店街名・店舗予定地・事業テーマは公社サイトで公表されます。

8

開業・実績報告・助成金の受取

交付決定日以降1年以内に開業し、開業月の翌々月末(交付決定日から最長1年以内)までに事業所整備費の実績報告を行います。公社の現地確認・検査を経て助成金額が確定し、請求書を提出すると振り込まれます。店舗賃借料は1年目・2年目・3年目の家賃支払後に実績報告を行い、年1回ずつ支払われます。

申請前に押さえたいポイント

開業は交付決定日以降でなければ対象外

この制度で最も注意が必要な点です。第3回に申請する場合、交付決定日は2027年3月1日(予定)で、開業はこの日以降1年以内でなければなりません。交付決定日より前に開業していると助成の対象外になります。物件を先に確保している場合は、開業を交付決定日まで待てるか、その間の家賃を負担できるかが、この制度を使うかどうかの分岐点になります。

工事契約と賃貸借契約のタイミング

店舗新装・改装工事は交付決定日の3か月前(第3回は交付決定予定日から逆算して2026年12月1日)以降の契約・着工であれば対象になります。ただし交付決定日より前に支払った着手金・中間金は対象外で、交付決定日以降に支払う税込残額が総額の30%以上であること、申請書に記載した工事業者による工事であることが条件です。賃貸借契約は交付決定日の6か月前(同じく2026年9月1日)以降の契約であれば対象になりますが、助成されるのは交付決定日以降の期間の家賃のみです。

採択倍率と併願の考え方

公社が公表している令和7年度の採択倍率は、若手・女性リーダー応援プログラムが第1回11倍、第2回6.3倍、第3回3.5倍(年間で申請82件・採択16件)、商店街起業・承継支援事業が第1回2.8倍、第2回2.2倍、第3回2.0倍(年間で申請165件・採択72件。若手・女性での採択者を除いた商店街事業の採択実数は57件)でした。年間の数字は公社が公表した各回の数値を記事側で集計したものです。若手・女性の要件を満たす方は両事業に併願でき、両方基準に達した場合は若手・女性で採択されます。併願が認められているため、両事業の要件と必要な準備を確認したうえで検討できます。年度により倍率は変動します。

事業完了後は5年間の継続義務がある

助成事業が完了した年度の翌年度から5年間は、原則として店舗の業務を休止・廃止・移転できません。この期間中は毎年、実施結果状況報告書の提出が必要です。関係書類は、助成事業が完了した年度の翌年度から起算して10年を経過する日または法定耐用年数を経過する日のいずれか早い時までの保管義務があり、税抜50万円以上の財産を処分する場合は、同じ期間、事前に公社の承認が必要です。助成対象期間内に加入した商店街組織から脱退した場合は交付決定の取消事由となり、助成事業終了後も加入を継続することが要件とされています。

注意点

  • 申請予定の店舗が「区市町村が商店街と認める区域」の中にあることが前提です。商店街かどうかの判定は区市町村が行い、公社は物件や商店街の紹介を行いません。申請前に必ず区市町村へ確認してください。
  • 開業(店舗で事業を開始する日)は交付決定日以降でなければ対象外です。第3回の交付決定日は2027年3月1日(予定)で、それより前の開業は助成の対象になりません。
  • 店舗新装・改装工事費または設備・備品購入費の申請が必須です。店舗賃借料のみ、宣伝・広告費のみの申請はできません。
  • 助成金は後払いです。開業前には支払われず、事業所整備費は開業後の実績報告・検査後、店舗賃借料は年1回の実績報告後に支払われます。開業資金は自己資金や融資で用意する必要があります。
  • 過去に公社の創業助成事業、若手・女性リーダー応援プログラム助成事業、商店街起業・承継支援事業のいずれかで助成金を受給した方は申請できません。また、この開業助成金を受給すると、公社の創業助成事業には申請できなくなります。
  • 本記事は2026年9月時点で公開されていた令和8年度募集要項および公社特設サイトの内容に基づきます。募集要項は年度途中でも改訂される場合があると明記されていますので、申請前に必ず最新の募集要項と公社の案内をご確認ください。

よくある質問

Q以前お店を経営していて、いまは廃業しています。申請できますか。

申請時点で実店舗を持っていなければ「開業」区分で申請できると解されますが、区分の該当性は公社へ事前に確認することをおすすめします。この制度の募集要項には、公社の創業助成事業(令和8年度第2回募集要項で通算5年以上の経営経験がある方を対象外としています)のような経営経験年数の上限がありません。過去の経営経験は、経営知識の要件を満たす「1年程度の経営実務経験」として職務経歴書で証明できます。ただし、過去に公社の創業助成事業・若手女性・商店街起業のいずれかで助成金を受給していれば申請できません。

Q申請時に店舗物件を契約している必要はありますか。

公社のQ&Aでは、申請時点で契約している必要はないとされています。ただし、店舗の地図・内外装写真・レイアウト図と、その物件を前提とした工事見積書が申請書類に含まれるため、候補物件は具体的に決まっている必要があります。契約した場合、助成対象となる家賃は交付決定日以降の分に限られます。

Q物件が商店街の中にあるかどうか、どう確認すればよいですか。

出店予定地の区市町村に、申請者自身が確認します。制度上の「商店街」は区市町村が商店街と認めるものに限られます。任意団体かどうかだけでは判断できず、区市町村が商店街と認める区域かどうかを担当窓口に確認します。区市町村の担当者がこの助成金を知らない場合もあるため、「この助成金に申請するために、区市町村が認めた商店街かどうかを確認したい」と目的を伝えることが公社から案内されています。各区市町村の問い合わせ先は公社の特設サイトに掲載されています。

Q2つの事業に両方申請できますか。

若手・女性リーダー応援プログラムの要件を満たす方は、商店街起業・承継支援事業にも併願できます。両方とも採択基準に達した場合は、助成率の高い若手・女性リーダー応援プログラムでの採択となり、重複受給はできません。令和7年度の採択倍率は若手・女性が年間約5倍、商店街起業・承継が約2.3倍(若手・女性での採択者を除いた実数ベースでは約2.9倍。いずれも各回の公表値からの集計)でしたので、要件を満たす方は併願を検討する価値があります。

Q居抜き物件で工事がほとんど必要ありません。家賃だけ申請できますか。

できません。店舗新装・改装工事費または設備・備品購入費の申請が必須で、店舗賃借料のみ、宣伝・広告費のみの申請は認められていません。看板工事や1点10万円以上の設備購入など、必須経費に該当するものを計画に含める必要があります。

Q助成金はいつ受け取れますか。

開業前には受け取れません。事業所整備費は、開業日が属する月の翌々月末(交付決定日から最長1年以内)までに実績報告を行い、公社の現地確認・検査を経て金額が確定した後に支払われます。店舗賃借料は1年目・2年目・3年目の家賃支払後にそれぞれ実績報告を行い、年1回ずつ支払われます。合計で最大4回の後払いです。

Q自分で申請するのと行政書士に依頼するのとではどちらがよいですか。

申請書類はご自身で作成・提出することができ、応募に係る費用は申請者の負担です。公社は申請書の作成の手伝いは行わないとしています。この制度では、区市町村への商店街確認、商店街代表者との面談、3年分の月次資金繰り表、見積書の取得、契約時期の管理など、準備すべき事項が多岐にわたります。行政書士に依頼することで、要件の見落としや契約タイミングの誤りを防ぎ、事業計画の整理にも役立つ場合があります。なお、Jグランツには所定の委任手続きにより行政書士等が当初申請を代理で作成できる機能がありますが、申請の確認・提出と受付以降の手続きは申請者自身が行います。

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